貴州仏頂山国家級自然保護区で確認された「亮葉月季」。(4月14日撮影、銅仁=新華社配信/呉旭)
【新華社貴陽5月14日】中国貴州省銅仁市石阡(せきせん)県の貴州仏頂山国家級自然保護区で、国家2級保護野生植物に指定される近絶滅種のバラ「亮葉月季」(Rosa lucidissima)が初めて確認された。
同保護区管理局と貴州大学林学院植物調査グループによる合同調査チームが、保護区内の生物多様性調査で発見した。
貴州仏頂山国家級自然保護区で確認された「亮葉月季」。(4月14日撮影、銅仁=新華社配信/呉旭)
貴州大調査グループのメンバー、呉旭(ご・きょく)氏によると、亮葉月季は主に標高700メートル以上の森林の縁部に生息する。調査では4株確認したという。
亮葉月季は中国の固有種で「中国生物多様性レッドリスト」の高等植物編で近絶滅種に指定され、現在は貴州、湖北、四川各省や重慶市などでまばらに発見される程度となっている。
貴州仏頂山国家級自然保護区で確認された「亮葉月季」。(4月14日撮影、銅仁=新華社配信/呉旭)
呉氏によると、学術界は亮葉月季をコウシンバラの原種の一つと考えており、重要な研究価値を持つ。亮葉月季の遺伝的背景や生息条件、生理特性、絶滅危惧種となった背景、生物季節特性などの研究を通じてコウシンバラの起源と進化をさらに解明することで、遺伝育種や生態保護、遺伝資源開発などに重要な参考資料をもたらすことができるという。(記者/李黔渝)
貴州仏頂山国家級自然保護区で確認された「亮葉月季」。(4月14日撮影、銅仁=新華社配信/呉旭)