令和の『痴漢』は【冤罪っぽく見せる手口】に進化していた!? → おばちゃんがスカッと撃退!

混雑している電車内での痴漢。若い頃はあまりの恐怖に声も出せず、泣き寝入りしかできなかった筆者。ところが「おばちゃん」になってくると、技術をレベルアップさせた痴漢にも対応できるようになり……?! 筆者が実際に体験した痴漢撃退法をご紹介します。

通学の電車は本当につらかった

私は中学校から大学まで電車通学をしていました。
満員電車の中で突然あらわれる痴漢はとても恐ろしく、気持ち悪い存在でした。
何度出会っても、恐怖のあまりに声が出せず、必死で相手の手を払いのけるのが精いっぱい。
そして、それが当たり前の世界だと、当時は思っていました。

社会人になり、それなりに人生の酸いも甘いも通り過ぎてくると、痴漢くらいで凹んだりしません。少なくとも仕事で自信をつけ、そこに新しい時代の後押しもあり、痴漢への対応も変わってきました。でも、痴漢も時代に合わせて進化してきたのです。

最近の痴漢は「冤罪」ねらい?

「痴漢の冤罪」が取り上げられるようになってきた近年、連中も「冤罪っぽい」手段を取るようになってきました。

ある日のことです。
それほど混雑していない、昼間の電車内でつり革を持って立っていた私。
ふと、太ももに人の手の気配を感じました。しかも、手のひらではなく、手の甲が当たっています。
手の先を見ると、人2人分はある距離を、めいいっぱい腕を伸ばしている男性を見つけました。
「そこまで無理な体勢をしてまで触りたいか……?」
相手の顔を横目で見て距離をとると、男性はすぐに手を引っ込め、素知らぬ顔をしています。

じたばたしない。蛇のように追い詰める

平気なフリをした男性の表情に腹が立った私は、男性の正面に回り込み、相手の顔をまじまじと見つめました。ニコリともせず、真顔、無言で。
「今度やったら警察に突き出すぞ、コラ、覚えとけよ」
という無言のプレッシャーをかけ続けました。
座っている乗客は、怪訝そうにこちらを見ています。

耐えられなかったのか、男性は慌てて次の駅で降りていきました。

もう年を取ると、痴漢ごときで大騒ぎなんてしないのです。
しかも「手の甲」を当てている、というのは意図的ではない、と言い逃れするため。
もちろん本当に偶然当たってしまっている場合もあるかもしれません。
ですが、偶然のように見せかけている場合は、とにかく、「そっちはそのつもりでも、わかってるぞ」というアピールを、あくまでも無言で貫くのです。
まさに、じわじわ、蛇が獲物を捕まえる時のように(笑)。

満員電車で怖くて震えていた女子高生も、いつの間にか強くなるものです。
もちろん、痴漢は許されることではありません。
誰かが被害を受けている場面に出会ったら、問答無用で警察に突き出します。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:田中つぐみ

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