健康上の理由で戦線離脱のハレップが全仏OP前哨戦でツアー復帰!ワイルドカードで出場し、初戦はアメリカの若手選手と対戦<SMASH>

健康上の理由でツアーを離れていた女子テニス元世界ランク1位のシモナ・ハレップ(ルーマニア/現1149位)が、現在開催中の女子テニスツアー「トロフィー・クラランス」(5月13日~18日/フランス・パリ/クレーコート/WTA125)で約2カ月ぶりに復帰する。その初戦では24歳のマッカートニー・ケスラー(アメリカ/同123位)と対戦する予定だ。

2022年全米オープンでの禁止物質「ロキサデュスタット」の検出と、「生体パスポート」に関わる違反で4年間の出場停止処分を受けたものの、今年2月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)の審理で勝訴し即時復帰を果たしたハレップ。3月には「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/WTA1000)で本戦ワイルドカード(主催者推薦)を得て約1年7カ月ぶりに実戦に復帰した。

マイアミでは、元世界2位のパウラ・バドサ(スペイン/同126位)にフルセットで敗れたハレップだったが、ブランク明けとは思えないプレーを見せていたこともあり、再びトップの位置に戻る日も近いのではないかと予想されていた。ところが、以降はエントリーしていた大会を相次いでキャンセル。クレーシーズンに入ってからもツアートーナメントには出場できていない。
だが現地13日に開幕したトロフィー・クラランスのシングルスのドローを見てみると、トップハーフにハレップの名前が掲載されている。名前の横には「WC」と表記されており、どうやらマイアミ・オープンと同様、本戦にワイルドカード(主催者推薦)で出場するようだ。コンディションは気になるところだが、完全復活を期す元女王がどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか注目が集まる。

なお今大会にはハレップの他、約2週間後に開幕する四大大会「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/クレー)を最後に現役引退する元世界11位のアリゼ・コルネ(フランス/同99位)や、17年全米オープン覇者のスローン・スティーブンス(アメリカ/同35位)といったトップ選手も参戦。日本人選手では世界83位の日比野菜緒が出場することとなっている。

文●中村光佑

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