「Jリーグの日」に王者神戸から24年ぶりリーグ戦白星を! J1アビスパ福岡、大迫勇也&武藤嘉紀シャットアウトで歴史変える

アビスパ福岡の長谷部監督

8戦不敗で9位に浮上してきたJ1アビスパ福岡は15日、アウェーで首位のヴィッセル神戸と戦う。長谷部監督は「われわれにとっては一番難しい(試合になる)。攻撃力が相当(なレベル)なのでどう抑えるかが大事」と大迫勇也、武藤嘉紀ら強力な攻撃陣を抑え、アウェーで貴重な勝ち点を持ち帰る意欲だ。

ポイントの一つはゴール前で大迫、武藤が待ち構えるサイドからのクロス攻撃をどう抑えるか。「(大迫、武藤ら攻撃陣は)パーフェクトに近い。かつ、クロスの質も高い。ここに入れるとか、こういうボールという、絵が合っている」と難しい対応になると覚悟している。「(クロスは)上げられるかもしれないけど、その質を少しでも下げたり、中で(得点を)やられたりしないように工夫する。やっぱりうまいねとならないように」。持ち味の激しく粘り強い守備に期待を寄せた。

福岡は前節の京都戦、3―2で白星を収めたが、ゴール後のキックオフを決められた2失点については「余分だった」と選手に伝えたという。「なぜ、ああなってしまうのか。時間帯とか得点した直後とか。(得点後の)VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックが長いと集中力を欠くことになるが、そうならないようにしたい」と引き締めた。

一方で京都戦は今季最多の3得点。シャハブ・ザヘディのパスを佐藤凌我が決めて先制。2点目は今季初のセットプレーからのゴールで、3点目は岩崎悠人のクロスを紺野和也がダイレクトにネットに突き刺した。

紺野が「悠人が左サイズで仕掛けたら、ほぼほぼクロスまでは上げてくれると思うので(前線の選手が)いいところに入れば得点は生まれる」と語るように、今季加入の岩崎やザヘディの特性を最大限に生かした内容のある攻撃を続けた。

長谷部監督も「今シーズン入った選手たちとの(既存の選手の)つながりみたいなことが少しずつ良くなっていると思うし、新加入同士でもつながりが出ている。そこは間違いないと思います」と強調した。

神戸にはリーグ戦で2000年以来、白星がない。対戦する5月15日は1993年にJリーグが産声を上げた「Jリーグの日」。年に一度のメモリアルデーに長谷部アビスパがまた一つ歴史を塗り替える。
(向吉三郎)

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