今永昇太 5回無失点の粘投も6勝目逃す 登板日の連勝は7でストップ

好投したが…(ロイター)

カブスの今永昇太投手(30)は敵地アトランタでのブレーブス戦に先発し、5回を7安打無失点、8三振3四球で勝敗は付かず、日本選手最長のデビューからの6連勝は次回に持ち越された。防御率0・96。打者23人に98球。チームは0―2で敗れ、登板8試合目で初めてチームに黒星が付いた。

初回、先頭アクーニャを四球で歩かせ、2番アルビーズを捕邪飛で打ち取ったあと、一塁けん制で当初はセーフとなったプレーをビデオ判定でアウトに覆し二死とする。しかし3番オズナにフルカウントから四球を与え、4番オルソンには初球のストレートを中前打されピンチを迎える。だが今永は冷静に5番デュバルをカウント1―2からの4球目、84マイル(約135・1キロ)のスプリットで空振り三振に仕留め無失点で終えた。

続く2回、三者凡退に打ち取ったが、3回二死からアルビーズ、オズナに連打を許し二死一、三塁と再び得点圏に走者を背負う。左打者のオルソンには初球と3球目に投げたスイーパーが効いたのかカウント1―2からの4球目、外角低めいっぱいに投じた93マイル(約149・7キロ)のストレートで見逃し三振に仕留めた。

4回は2本の安打と死球で二死満塁のピンチを迎え、打席は昨季のナ・リーグMVPのアクーニャ。カウント2―1からのスプリットをハーフスイングするが、捕手からのリクエストを受けた一塁塁審はボールの判定でカウント3―1に。この判定に猛抗議したカブスのカウンセル監督が退場処分となるが、再開直後の5球目、ほぼ真ん中に投じた93マイルのストレートでバットを押し込み、平凡な右飛に打ち取った。26球を要したこの回を無失点で切り抜けた今永の防御率はこの時点で0・99に。

4回で82球を投げていたが、5回もマウンドへ。先頭アルビーズにスプリットを左前打されるが、一死後のオルソンの打席中、スタートを切ろうとした一走アルビーズの逆を突いて、けん制で刺した。オルソンには右前打を許すが、デュバルをボテボテの投ゴロに打ち取り、無失点。球数が98球に達したことからここで降板となった。

2番手のウェスキネスが6回に適時打2本を許して2失点。チームはそのまま敗れ、登板8試合目で必勝神話が崩れた。

MLB公式サイトのサラ・ラングス記者は自身のX(旧ツイッター)にキャリア最初の8先発(オープナーを除く)で防御率0・96は1981年のフェルナンド・バレンズエラ(0・50)、45年のディブ・フェリス(0・75)、67~68年のシスコ・カルロス(0・95)に次ぎ、歴代4位だと投稿した。

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