全日本ダブルス王者・小林&伊藤ペア後編 2人の黄金パターン、必殺カットブロックなどを実演でDEEP解説!【卓球ジャパン!】

【見逃し配信】小林・伊藤ペア初登場SP後編!|https://youtu.be/-PPWfvs08K8

5月4日放送の『卓球ジャパン!』は、先週に引き続き全日本選手権男子ダブルス優勝ペア、小林広夢&伊藤礼博(ともに日本大学)特集。決勝の舞台裏、さらに2人の得意技を実演で披露してもらった。

全日本選手権男子ダブルス決勝、相手は前回王者の張本智和/森薗政崇ペア。

全国大会では初の決勝の舞台となった伊藤だが「もっと緊張するかなと思ってたんですけど、あんまり緊張しなくて、自分のプレーを出して楽しもうっていう気持ちで頑張りました」とコメント。ちなみに伊藤は2年前の全日本のときに張本/森薗の練習相手をしていたのだとか。

「試合よりも緊張して本当にブルブルしながらブロックしたんですけど、その2年後に試合することができて嬉しかったですね」と語った。

決勝の勝因を聞かれ「1番は練習量」とコメントしたのは先輩の小林。

「1日練習で6時間ある中、2時間ぐらいはダブルスに当ててました。自分たちが1番してるんだぞっていう自信はあったので、競って負けそうな時もあったけど、そのおかげで乗り切れました」(小林)

そして決勝の鍵となったのは森薗のチキータへの対策だ。「森園さんのチキータをいかに狙えるかというのが勝負だと思った。そこがうまくいったのが勝てた要因」(小林)と語り、「正直ゾーンに入ってた」という小林が鋭いカウンターを次々と決めて前回王者ペアを圧倒。

対戦した森薗も「この日は勝てる要素がなかった」と完敗を認めるほど、2人のコンビネーションは完璧だった。

後半の実演コーナーでは、まず2人が編み出したというオリジナルの練習法を披露。両サイドに立ってブロックをする2人の練習相手にオールで返してもらい、それを小林&伊藤がコースを狙いながら交互に打ち返すというメニューだ。

この練習のテーマは「予測」。

「パートナーが打ったコースを見て、次どこに返ってきやすいかを予測して動く。パートナーがどこ打ってもいいように、ということを考えて僕たちが生み出しました」(小林)

「これをやることによって小林さんが打った球の次の(相手が打つ)コースを読めたり、自分が打った球を小林さんが待てたりできるのですごくいい練習」(伊藤)

ダブルスを強化したい人はぜひ取り入れてみよう。

次は、2人の得意技を披露。まずは決勝でもチキータ攻略の軸になった小林の「対チキータ3球目攻撃」。

とにかく精度が高く、実演でも鋭いカウンタードライブがミスなくコートを駆け抜けていく。

そしてMC平野早矢香が注目したのは打点の高さ。「2人ともすごく打点が高いんですよ。チキータ処理もそうですし、全てのプレーで打点が高いので上から鋭いボールが打ち込めるというところは特徴」とコメント。

また見落としがちな重要ポイントが、その前のサーブの低さ。伊藤が低く出して、相手に山なりのチキータをさせるからこそ、小林が高い打点で打ち込むことができる。

続いては、相手のサーブに対して小林がチキータのモーションから急にストップに切り替えてレシーブ。出遅れた相手がバックにツッツキしたボールを伊藤が得意の回り込みフォアドライブで打ち抜くコンビネーションプレー。

準決勝の最後の1本もこのパターンで決めており、「競った場面の点の取り方はこれ、という感じ」(伊藤)という、このペアの黄金パターンだ。

相手としてはどうしてもバックにツッツキしてしまうため「卓球選手の本能に訴えかける必殺パターンなわけですね!」とMC武井壮も大絶賛。さらに実際にフォアドライブを体感してみて、「絶対無理!」と百獣の王・武井もその威力にただただ驚くしかなかった。

ラストは小林の必殺カットブロック。ミドルに来るドライブに対して、手首を巻きながらボールのサイドを下に振り下ろして横下回転をかける技術だ。

見た目以上に強烈な回転がかかっており、受けてみた平野が最初はまともにボールをとらえることもできないレベル。そんな高難度テクニックを涼しい顔でやってのける小林は「センスでカバーしてます(笑)」とニヤリ。

「"ダブルスではこうなりやすい。だからこういう球を"というのをひたすら続けて、練り上げた日本一だったわけですね」という武井の言葉どおり、地道な研究と練習で培った、まさに日本一にふさわしいテクニックの数々であった。

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