生田斗真「美しさを武器に世界征服を狙うとんでもない役」 中村倫也、古田新太らと劇団☆新感線新作『バサラオ』上演へ意気込み

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2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』が、2024年7月7日(日) 開幕の福岡・博多座公演を皮切りに、8月・9月に東京・明治座、10月大阪・フェスティバルホールの3都市で上演される。5月13日(月)、同公演の製作発表会見が都内で行われ、出演者らが意気込みを語った。

本作は、ヒノモトと呼ばれる国で南北朝を彷彿とさせる時代を舞台に、自身の美しさを武器に天下取りを目指す男「ヒュウガ」と、そんな男の参謀としてバディとなる謎多き男「カイリ」を中心に、イキすぎた自分の信念のために裏切り裏切られる人々の物語。劇団☆新感線の44周年興行であり、「生田斗真生誕39年」を記念した“サンキュー公演”という位置付け。また、2020年4月にコロナ禍で全公演中止となった、『偽義経冥界歌』博多座公演の“COME BACK公演”であり、劇団初の明治座進出公演でもある。

ヒュウガ役で主演を務める生田斗真は「生田斗真生誕39周年を記念した公演を、17歳の頃からずっと憧れ続けた劇団☆新感線の皆さまと共にできることを嬉しく思っています」と挨拶し、役柄については「美しさを武器に世界征服を狙うというとんでもない役。劇団☆新感線の悪役は以前からいつか演じてみたいと思っていた役どころなので、精一杯頑張りたい」と意気込む。

カイリ役を演じる中村倫也は「劇団員ではない人の生誕何周年公演って今まであるんですか? ないですよね?」と切り出し、「『偽義経冥界歌』のときの“サンキュー公演”とかけたんでしょうけど、もっと劇団員の生誕を祝った方がいいと思います」と話し会場を沸かせた。自身の役柄としては「主演でなく舞台に出演するのが結構久しぶり」といい、「本読みをしたら、主演より出番が多いんですよね。気を引き締めて挑まなくてはいけないなと思いました」と明かした。

生田も中村も、ほかの映像や舞台での共演経験はあれど、劇団☆新感線の公演で古田新太と共演するのが意外にも今回初めてだという。

生田は「(新感線の公演は)17歳のときから5度目の出演なんですけれども、一度も古田さんとご一緒する機会がなかったので、ようやく念願叶った。数々の俳優さんたちから『古田さんとお芝居するのが楽しい』ということを伺っていたので、ご一緒できることをとても嬉しく思います」といい、古田の魅力について「古田新太というひとりの男が舞台上に立っているだけで、何かが起きるのではないかとワクワクさせてもらえることが魅力のひとつ」と話す。中村は『ロッキー・ホラー・ショー』(2011)での共演経験を挙げて「毎日飲みにも連れて行っていただいたり、芝居のことも飲み屋でさりげなくアドバイスいただいたり。当時の古田さんの年齢に僕が今近づいてきているので、そういう意味を込めて、時を経た今、共演できることを嬉しく思いますね」と感慨深げ。

古田新太演じる流刑の「ゴノミカド」の守護役・戦女の「アキノ」役として、アクションが見どころになりそうな西野七瀬は「準備はこれから。本読みのときはト書きを飛ばして読むスタイルだったので、『実際ここで大変なアクションがあるんだろうな』と想像するしかできなかったので、不安な気持ちの方が大きいです」と語ると、女大名「サキド」役のりょうが「たった1行のト書きが数分のアクションになったりしますから、本当に気をつけないと」と話し、さらに「新感線はアクションが格好良いので、軽々しくアクションをやりたいと言ってしまったんです。それで、今回(アクションが)多めになっていまして……。そんなこともチャレンジさせてくださるというのはなかなかないことですので、できるだけやります」とも語っていた。

観客へのメッセージとして、脚本の中島かずきは「本読み稽古では非常に手応えのある感じで、期待ができるなと思っています。派手な舞台になると思いますので、ぜひ劇場の方へお越しください」。演出のいのうえひでのりも「うちの劇団としても、この規模でこれだけ歌や踊り、チャンバラが入り、見せ場もいっぱいあるいのうえ歌舞伎ができる機会はこれからあと何回あるんだろう、と考えると非常に貴重な1回だと思うので、ぜひ見逃さないで楽しんでいただきたい」。

粟根まことは「この作品には自分勝手な人しか出てこない。それぞれが好き勝手にやるんですよ。相当派手な舞台になるかと思いますので、楽しみに来ていただければと思います」と話し、古田は「非常に賑やかな作品で、すごく楽しい現場になりそうです。なんとかしてふたつぐらいは下ネタを入れたい」と笑っていた。

いのうえ歌舞伎『バサラオ』は7月7日(日) から8月2日(金) まで、福岡・博多座。8月12日(月・休) から9月26日(木) まで東京・明治座。10月5日(土) から10月17日(木)、大阪・フェスティバルホールにて開催。

取材・文・撮影:五月女菜穂

<公演情報>
2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』

作:中島かずき
演出:いのうえひでのり

出演:
生田斗真 中村倫也/西野七瀬 粟根まこと/りょう/古田新太

右近健一 河野まさと 逆木圭一郎 村木よし子 インディ高橋
山本カナコ 礒野慎吾 吉田メタル 中谷さとみ
村木仁 川原正嗣 武田浩二

藤家剛 川島弘之 菊地雄人 あきつ来野良 藤田修平 北川裕貴 寺田遥平 伊藤天馬
米花剛史 藤浦功一 西岡寛修 NaO 大村真佑 清水一光
井上真由子 松本未優 樽谷笑里奈 白瀧真由美 さいとうえりな 高森あゆな 古見時夢

【福岡公演】
2024年7月7日(日)~8月2日(金)
会場:博多座

【東京公演】
2024年8月12日(月・休)~9月26日(木)
会場:明治座

【大阪公演】
2024年10月5日(土)~10月17日(木)
会場:フェスティバルホール

チケット情報
https://w.pia.jp/t/basarao/

公式サイト
http://www.vi-shinkansen.co.jp/basarao/

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