米JPモルガン、CEOと会長の兼任廃止求める株主提案を拒否

[13日 ロイター] - 米JPモルガン・チェースは13日、最高経営責任者(CEO)と会長の兼任を廃止し、上級幹部退職金の株主監視を強化するよう求める株主提案について、いずれも拒否する方針を示した。

両提案に対しては議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズ(ISS)が株主に賛成票を投じるよう推奨している。

JPモルガンは当局への提出書類で、ジェイミー・ダイモンCEO兼会長による過去18年の実績を見れば兼任廃止の提案は的外れだと指摘した。また、いずれダイモン氏がCEOを退任する際にはCEO職と会長職と分離する計画だとした。

ダイモン氏は米実業界で最も影響力の強い人物の1人。

議決権行使助言会社はゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど他の米金融大手についてもCEO職と会長職の分離案に賛成するよう株主に推奨している。

ISSはこのほか、ゴールデンパラシュート(破格の退職金)について株主の承認を得るようJPモルガンに求める株主提案を支持している。しかしJPモルガンはこの提案についても株主に反対票を投じるよう呼びかけた。

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