トルコが包括的な財政緊縮策、歳出削減や公共投資絞り込みへ

Nevzat Devranoglu

[アンカラ 13日 ロイター] - トルコ政府の経済チームを率いるユルマズ副大統領とシムシェキ財務相は13日、包括的な財政緊縮策を発表した。歳出削減を進めるとともに、予算配分を効率化して公共投資を重要なプロジェクトに絞り込む考えだ。

昨年シムシェキ氏が財務相に就任して以来、トルコはより正統的な経済政策運営に回帰し、財政規律の維持と物価安定を目指しつつある。こうした政府と歩調を合わせる形で、中央銀行も政策金利を計4150ベーシスポイント(bp)引き上げている。

シムシェキ氏は記者団に「われわれは財政規律の確保によって、国家の経済的な土台を強化したい。今回の政策パッケージにおいては効果的な分野に投資を振り向けることが重要な要素になる。われわれは構造改革を加速させ、財政の領域でも多くの改革を行う」と説明した。

これに基づき政府機関の財・サービス購入予算は10%削減され、全体の投資規模も15%縮小。公務員の新規採用は退職者と同人数に限定される。

シムシェキ氏は「本日の措置でディスインフレに貢献していく。われわれは公共部門の効率性を高めることでお金の節約を図る」と語った。

同氏は、物価安定を持続させ、昨年の地震被災地の復興費用を賄い、環境対策やデジタル化を推進する上でも、財政規律が必要不可欠だとの見方を示した。

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