敗北したスーパーボウルでアキレス腱を負傷したことに今も涙を流す49ersのLBグリーンロー

サンフランシスコ・49ersのドレイ・グリーンロー【AP Photo/Godofredo A. Vásquez】

第58回スーパーボウルでのサンフランシスコ・49ersの敗北は、ラインバッカー(LB)ドレイ・グリーンローにとってさらなる痛みを伴うものだった。延長戦の末に、カンザスシティ・チーフスに25対22で敗れただけでなく、グリーンローはその試合中にアキレス腱をひどく痛めており、2024年のレギュラーシーズン参加が遅れることが見込まれている。

スーパーボウルサンデーを思い返すと傷口が少し開くと、グリーンローはコメントした。

スーパーボウルウイーク以来初めて公の場に現れたグリーンローは先週、『NBC Sports Bay Area(NBCスポーツ・ベイ・エリア)』に対して次のように語っている。

「時々、ふとした瞬間にフラッシュバックがあって、それを思い出すと涙が出ることがある」

グリーンローは2023年シーズン第18週に実施されたロサンゼルス・ラムズ戦を欠場しており、右足のアキレス腱の負傷という内容でプレーオフの故障者レポートに名前が記載されていた。しかし、グリーンローはディビジョナルラウンドのグリーンベイ・パッカーズ戦でインターセプト2回の活躍を見せており、49ersをチャンピオンシップ戦へと導いている。

しかし、スーパーボウルではわずか12プレーに参加した時点で、グリーンローはフィールドに出る際に左足に非接触性の突発的なケガを負った。49ersがスーパーボウルで敗れてから4日後、グリーンローは断裂したアキレス腱の手術を受け、現在は想定されている9カ月の回復期間のうち3カ月が経過している。

グリーンローはこう続けた。

「それは確かに感情的なことだ。あの瞬間のために自分がどれだけ努力したのか、チームがあの瞬間までたどり着くためにどれだけ努力したのかを知っているからね。すぐそこまで来ているのに、試合には出られない。だから、みんなを見捨てたような気持ちになるんだ」

「だから、考えることはあるけれど、泣かないように我慢するんだ」

グリーンローは右足を過度にかばったことが左足のケガにつながったと考えている。スーパーボウルに向けて49ersが使用したネバダ大学ラスベガス校(UNLV)の練習場の柔らかい地面がグリーンロー自身の健康に役立ったとは考えていないものの、その場所がケガの原因だとも考えてはいない。

グリーンローは次のようにつけ加えた。

「右アキレス腱はすでにその1カ月間ずっと痛んでいたから、(練習場が)原因とは必ずしも言えない。たぶんそれが助けになることはなかっただろうけれどね。(芝は)かなり柔らかかった。俺の場合、フィールドに穴が開いているか、滑るか以外はあまり気にしない。この2つの問題さえなければ、どんなフィールドでも戦える気がする」

49ersのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチは最近、グリーンローはPUP(故障者)リストに入った状態で開幕を迎える可能性が高く、少なくともレギュラーシーズンの最初の4試合は出場できないだろう、と指摘していた。

再びタイトル獲得に向けて準備を進めていく中で、49ersはグリーンローの復帰を辛抱強く待つことになるだろう。グリーンローは自身の復帰がいつになるかはまだ分からないが、その時が来れば心と体が——チームドクターとともに——教えてくれるだろうとし、次のように話している。

「フィールドに出て、しっかりと貢献できて、全力を出し切れると感じたら、毎試合それをするつもりだ。出場するのが2試合なのか、3試合、5試合、6試合、8試合、10試合なのかは分からない。でも、チャンスをもらえたら、スーパーボウルに出ているつもりで毎試合プレーするよ」

【KO】

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