20歳のパンクラス女王・重田ホノカから禁止薬物検出 葛根湯などに含まれる興奮性物質

重田ホノカ【写真:山口比佐夫】

対戦相手の端貴代からも同様の物質検出

格闘技イベント「PANCRASE 341」(3月31日、東京・立川ステージガーデン)のフライ級タイトル戦で新王者となった重田ホノカ(20=THE BLACKBELT JAPAN)とその対戦相手の端貴代のドラッグテストの結果が14日、団体公式HPで発表され、両者から禁止物質が検出された。

同団体は米国の「Sports Medicine Research & Testing Laboratory」での検査の結果を発表。両者ともに検出されたのはエフェドリンで、両者ともにパフォーマンスをあげるために使用していなかったことで失格処分とはならなかった。

重田は昨年4月にプロMMAデビュー。バックボーンは柔道でこれまで4戦4勝の成績を残している。3月末に行われたタイトル戦では判定3-0で完勝。デビューから1年たたずに第3代フライ級クィーン・オブ・パンクラシストとなっていた。

今回、検出された成分のエフェドリンは神経興奮性物質。一般的にはステロイドのような常時禁止薬物ではなく、競技時禁止薬物として分類され、葛根湯などの漢方薬、のど飴、市販薬に含まれている。

関係者は「日本MMA界で女性選手がドーピング違反をするのはおそらく初」と語っている。

重田が薬物を摂取した経緯については「本人は体調不良の際、まれに漢方薬を飲む事があった様ですが、その中に麻黄が含まれていました。麻黄の成分はエフェドリンです。本人の試合前申告書には記入されておらず、面談の際、『試合1ヶ月以上前くらいに飲んだかもしれないが、試合直前ではなかったので申告はしませんでした』との事でした」と発表されている。

一方の端については「本人は試合日の1ヶ月ほど前に風邪を引き、市販の風邪薬を飲んだと事前申告していました。が、その中にエフェドリンが含まれていました。『ごく一般的な風邪薬だったので、何も疑いませんでした』との事でした」としている。

両者に下されたペナルティーは以下。

○重田ホノカ
・100日間のサスペンド
・ファイトマネーの20%返却
○端貴代
・80日間のサスペンド
・ファイトマネーの10%返却ENCOUNT編集部

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