環境省マイク切り…水俣病被害者と再懇談へ調整、近く審議官を熊本派遣 環境相、新潟式典にも直接訪問「検討」

質問に答える伊藤信太郎環境相=13日、国会

 国と水俣病被害者らとの懇談時に環境省職員が被害者側のマイクを切り発言を遮った問題を巡り、伊藤信太郎環境相は13日の衆院決算行政監視委員会分科会で、同省審議官を近く熊本県に派遣し、改めて設ける懇談の場を調整すると述べた。発言時間を十分確保し、丁寧に意見を聞く運営方法を検討するとした。

 立憲民主党の野間健衆院議員(鹿児島3区)の質問に答えた。再懇談の実施時期を問われ「現時点では相手方との調整もある。できるだけ早く実施したい」と述べるにとどめた。

 新潟水俣病の公式確認から59年となる今月31日に新潟県である式典には政務官を派遣するとした上で、「この日に限らず新潟の皆さんの声を聞く機会を調整している」と自身の直接訪問を検討する考えを示した。

 伊藤環境相はマイクを切った対応について「発言された方に大変申し訳ない」と改めて謝罪。省内体制を強化し現状分析や現行法の丁寧な運用、医療福祉の充実など、対策に全力を尽くすとした。

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