「ぶれない考えを仲間と共有」 丸亀製麺とジンズのCEOが対談、独自の経営戦略を紹介 群馬・前橋市でGIAのキックオフイベント

会社が成長する組織づくりをテーマに対談する粟田さん(右)と田中さん

 起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2024」(上毛新聞社主催、田中仁財団共催)のキックオフイベント「群馬イノベーション会議」が13日、前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋サブイベントエリアで開かれた。うどんチェーンの「丸亀製麺」を展開するトリドールホールディングス社長兼CEOの粟田(あわた)貴也さんが体験価値を重視する経営戦略を紹介。GIA実行委員長の田中仁さん(ジンズホールディングスCEO)と成長を支える人材についても語り合った。

 粟田さんは焼き鳥店を創業し、当時普及していなかった深夜営業や女性、ファミリー層の取り込みを図って事業を広げた経緯を説明。事業自体の強みに不安を感じていたとき、讃岐うどんの製麺所に並ぶ長蛇の列を見て、客の目の前で調理して「体験価値」を売る戦略にシフトした。大型商業施設への出店を急加速させて、オンリーワンの市場を築いた経営戦略を紹介した。

 トークセッションでは、田中さんが事業を成長に導いた組織づくりについて尋ねた。粟田さんは「仕事を信頼して任せることで社員の実力が開花し、組織も大きくなった。経営者はぶれない考えを仲間に共有することが大切」と語った。田中さんも「人の潜在能力には可能性がある。生産性を変えられれば会社も成長する」と同調した。

 経営者ら約300人が参加し質疑応答も行われた。

 GIA2024のエントリー受け付けは7月16日~9月16日。1次、2次審査を経て、12月14日に前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋でファイナルステージを開く。

© 株式会社上毛新聞社