映画『ジョン・レノン 失われた週末』、和田唱(TRICERATOPS)と藤本国彦(ビートルズ研究家)による公開記念トークイベントが実現。「ジョンの失われたピースが埋まる映画」

ザ・ビートルズのファンには周知の事実ながら、本当の事情はよく知られていない、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが別居していた「失われた週末」と呼ばれるプライベートな日々。その時期、ジョンはどこで、誰と、どんな生活を送っていたのか──。 「失われた週末」は本当に「失われ」ていたのか。その真実に迫る奇跡のドキュメンタリー『ジョン・レノン 失われた週末』が現在、角川シネマ有楽町、シネクイント、新宿シネマカリテ、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国の劇場で絶賛上映中だ。

このたび、『ジョン・レノン 失われた週末』の待望の日本公開初日5月10日(金)に角川シネマ有楽町にて、TRICERATOPSの和田唱とビートルズ研究家の藤本国彦が登壇するトークイベントが行なわれた。

『ジョン・レノン 失われた週末』公開記念トークイベント

【日時】2024年5月10日(金)

【会場】角川シネマ有楽町

【登壇者】和田唱(TRICERATOPS)、藤本国彦(ビートルズ研究家 / 字幕監修)※敬称略 『ジョン・レノン 失われた週末』待望の日本公開初日を迎えた5月10日(金)、角川シネマ有楽町にて19時30分の回の上映後に、TRICERATOPSの和田唱と、本作の字幕監修を務めたビートルズ研究家・藤本国彦 登壇のトークイベントが行なわれた。

和田唱(TRICERATOPS)

「知っているようで実はちゃんと知らないビートル・ヒストリーの1ピース、それがジョンとメイ・パンの日々だ」とコメントを寄せている和田は、ファンの誰もが知らなかった「失われた週末」期の真実が埋まる映画だと指摘。そして「映画を観てメイ・パンさんの印象が変わりました。ジョンが惚れただけのことがある」とし、藤本も「ジョンとヨーコの強力な物語が知られている中で、メイ・パンが満を持して語るという部分もありますよね」と同意する。

藤本国彦(ビートルズ研究家)

和田は、「『ナウ・アンド・ゼン』は一部でビートルズに向けて書いたのではないかという説もありますが、僕はヨーコさんに向けて書いたんだろうとずっと思っていた。でもこの映画でメイ・パンさんの存在を知って、若干それが揺らぎました」と、これまでのジョン・レノン観を覆す大きな衝撃を受けたと明かす。 ヨーコと別離したジョンに対するメイ・パンの影響について「メイ・パンのいいところは、ビートルズになって自由を失ったジョンを10代に戻し、普通の生活を与えたこと。ジョンとジュリアンを繋げて、親子の関係を復活させたのも大きい」と藤本が指摘、さらに現在も続く愛息ジュリアンとメイ・パンの友情を描く場面に言及すると和田も大いに賛同し、ふたりとも涙したと振り返り、会場を沸かせた。

ザ・ビートルズを語るラジオ番組以来だというふたりのトークは大いに盛り上がり、あっという間にイベントの時間は終了。和田が、「これまであまりリアルに知れなかった部分を知ることができて良かった。これまで定説となっていたストーリーがどんどん覆されて、次に何が来るかわからない。ビートルズファンは長生きしないといけない」と熱弁、「ザ・ビートルズは解散して何年たっても楽しませてくれる凄い人たちだと改めて思った」とイベントを締めくくった。

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