「フィギュアスケートとの出会いは感慨深い」宇野昌磨が現役引退を生報告!「プロとしてスケートを続けることに変わりはない」

稀代の氷上アーティストが、あらためて現役生活に別れを告げた。

5月14日、フィギュアスケート男子の宇野昌磨が都内で現役引退の記者会見を開いた。2018年平昌で銀、22年北京大会で銅メダルを獲得。日本男子史上初の世界選手権2連覇を飾ったエースは自らの口で、現在の心境や今後の活動を赤裸々に語った。

宇野は9日に、自身の公式インスタグラムを通じて「現役選手を引退する決断を致しました」と報告。周囲への感謝を綴りながら、「5歳の時にスケートと出会い、21年間続ける事ができ、素晴らしい競技生活を送れた」と重ねていた。

この日の会見は黒いスーツとネイビー色のネクタイをつけて会見場に登壇。会見の様子はYouTube『トヨタイムズスポーツ』でも生配信された。

宇野は冒頭、「現役フィギュアスケート選手を引退することになりました。皆さんに感謝しております。プロとしてスケートを続けることに変わりはないので、これからも宜しくお願い致します」と切り出した。SNSで発表した後の反響については「たくさんのメッセージを受け取っている。引退の場を悲しいというよりも前向きにという意味で、決して悲しい気持ちはないので、次に向かってスケートを全力で頑張ります」と、前向きな気持ちであることを強調した。
また、「たくさんの方がフィギュアスケートを注目してくれて、多くの出会いに感謝している」とも話し、「フィギュアスケートに出会って本当に驚いている。五輪でいい成績を取ったり、世界選手権で勝てるとは思わなかった。フィギュアスケートとの出会いは感慨深いもの」と表現。国際大会で眩いほどのタイトルを獲得できたことについては、まったく想像していなかったと振り返り、あらためてフィギュアスケートというスポーツに感謝を述べた。

14年ソチ、18年平昌五輪金メダリストである羽生結弦が北京五輪後に競技会から退いた後、日本男子フィギュアを牽引し続けた宇野。洗練された演技と繊細な表現力で世界トップと戦い続けた26歳のスケーターは、新たなステージで自らが追い求めるスケート道を邁進する。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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