脚本家・舘そらみ「実は結婚してました」トークライブが6月13日(木)ネイキッドロフト横浜で開催! 女心を描く名手が自身の結婚を語れなかったその理由とは? 舘そらみと哲学者・清水友輔が徹底的に語り尽くす!

脚本家・舘そらみの「実は結婚してました」トークライブが6月13日(木)にネイキッドロフト横浜で開催される。 生涯独身を誓ったはずが、実はひっそりと結婚していた。その葛藤、決断、苦悩、そして葛藤。稀代の脚本家は一体何を思うのか──。 女性の心情や恋模様を描く名手と言われる、脚本家の舘そらみ 。 その作風は「徹底的に無責任で刹那的」とも評され、これまでも、街ゆく女性をナンパしインタビューするコラムの連載や、世界一周中にネパールの危険区域に単身飛び込み山賊に追われるなど、自身の衝動に基づき体当たりで破天荒な生き方や創作活動を貫いてきた。 何にも縛られず、誰かの孤独に寄り添い創作し続けるために生涯独身を心に誓って生きていた舘そらみだったが、実は、2021年にひっそりと結婚していた。 結婚したことを隠したいと、初めから名確に思っていた訳でもなかった。 だが、未婚・既婚であまりに変わる世の中の目に、制度に、役割に、舘そらみは次第に口を噤むようになっていく──。 そんな葛藤や苦悩、そしてなぜ言えなくなっていったのか。哲学者の清水友輔と舘そらみが徹底的に、哲学的に語り尽くす。

舘そらみコメント

舘そらみです。確かに結婚しました。でもそんなの、私が新しいドラマを書くことよりも最近読んだ本が面白かったことよりもずーっと大したことなんてなくて、本当に取るに足らないことなのです。

なのに、近しい人に報告したら、「おめでとう」と言われました。「おめでとう」としか言われません。おめでとうってなんですか? なぜおめでとうなのですか? なぜ全員が個性なくして「おめでとう」って言うのですか? そしてなぜ皆さん、そんなに結婚に興味があるのですか! 私は、私が結婚してるかどうかなんかどうでも良くて、あなたがどうかもどうでもよくて、私自身を見てほしいのです。そしてあなたと、出会いたいのです。

ああだめです、思いは止まりません。でもそんな止まらないほどの思いを、私は誰にも言わずに(言えずに)やってまいりました。「おめでとう」で終わらせてたまるか!! 私は、あなたとの関係を、決して決して鈍らせたくないのです。

たった一人の人間として、あなたと出会う未来を、ずっとずっと作っていきたい!! もう黙っていられない、何を感じて・考えているかが作風にまんま現れる人間ですし、これ以上黙って作品を描いていくのも限界だ!

私は、強く生きていくって叫ぶから、どうかどうかそれを見守ってください!吠える私を見てください、

あなたのことを、心の底から、夫と何も変わらぬ思いで、愛しています。この世界のことも。そのことを、叫んで歌って、走り出したい。

トークライブは、サブカルの聖地である新宿ロフトプラスワンの血を引くNaked Loft YOKOHAMAにて2部構成で行なわれる。 第1部では、舘そらみが自身のキャリアや生き方のために結婚に対して抱いていた抵抗や、言えなかった苦悩やリアルな心情を、哲学者の清水友輔とともにライブ形式で紐解いていく。 第2部では、心機一転、前に進む決意表明を観客参加型で実施する予定。書き下ろし楽曲や特別ゲストも予定されている。公演詳細はこちら。

トークイベントに基づいた哲学本の出版も決定

今回のトークイベントでは、結婚を公言する気になれなかったモヤモヤや苦悩、心境や環境の変化を哲学者とともにライブ形式で紐解いていき、その哲学対話をもとにした哲学本を同時制作する。内容はその場での哲学対話に基づくため、まだまだ未知数。 今回のトークライブの観覧者には、哲学本購入時に特典を受け取れるクーポン等の配布を行なう予定(完成は7月末を予定)。

関係者コメント

平野 風(ネイキッドロフト店長) 「面白い話を書ける人が必ずしもトークで面白い訳ではない」トークライブハウスで働きながらそう思っていました。しかしそらみさんは普通の人が体験していない話を面白く分かりやすくお話ししてくれるので、これが共感性を得ることを生業としている脚本家なのかと、いや、単純にそらみさんだからか(笑)という不思議な気持ちにもさせてくれます。他人の話にも耳を傾けられながら持論があって面白く話せる、そんなそらみさんのイベント楽しみにしています! 清水友輔(哲学者) 結婚という変化に対して、そらみさんが何を感じ考えたのか、対話しながら一緒に掘り下げていければと思っています。ときには結婚という個別テーマを超えて、〈自分が他のものと関わり合うなかで変わっていく〉ことをどう捉えるか? そもそも〈自分〉が〈変化する〉とはどういうことか? といった哲学的な問いへと至る予感がしています。 結城未来(制作) “結婚”とたくさん向き合ってきたそらみさんの視点から見える世界は、混沌としているけど筋が通っていて、ハッとさせられることばかり。それが清水さんの哲学を介して自分と地続きになっていく感覚は、不思議と面白くも心地よいものになりそうです。そらみさんにはお仕事でもいつもお世話になっており、このイベントもご一緒できて大変嬉しく、楽しく、ワクワクしてます! 永井俊朗(空とロックンロール Inc.) 初めこの企画を聞いた時「なんだこのとてつもなく面白そうな企画は!」と思いました。私自身、田舎の過疎地域に生まれ育ち、結婚することが当たり前な価値観の中で生きてきたのでそこまで深く考えたことがなかっただけに、どんな話が聞けるのか、今から楽しみです。ぜひ、美味しいお酒とご飯を食べながら、気軽に面白おかしく楽しんでください!

出演者情報

舘そらみ(脚本家・演出家・アートディレクター) 脚本家としてこれまでに20作品以上の映画やドラマの脚本を手がけ、リアルな会話や人間模様が二、三十代の女性を中心に共感を呼ぶ一方で、自身作・演出の演劇作品では「徹底的に無責任で刹那的」とも評される。脚本以外にも、街ゆく女性をナンパしてインタビューするコラム連載や、街で通行人に見られ続けてみる人体実験など、体当たりな企画を好んで行う。活動テーマは「この瞬間に生きていること」。代表作は、映画「手」・ドラマ「来世ではちゃんとします」シリーズ、「サレタガワのブルー」「湯遊ワンダーランド」など。

清水友輔(哲学者・哲学コンサルタント) 中央大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程満期退学。哲学コンサルタントとして、哲学とテクノロジー、アート、個人の人生などを架橋する仕事に多数従事している。アーティストとのコラボレーションとしては、舘そらみ構成・演出の「誰かの記憶を作品に」プロジェクトや、「フェスティバル/トーキョー20」などに哲学担当で参加。アーティストと哲学書を読むワークショップなども主催している。個人の日常から作家のモヤモヤまで、どんな事象も哲学書を読むように丹念に紐解くことをモットーにしている。

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