宇野昌磨、引退意識は2年前から 現役生活に「未練は全くない」と断言/引退会見

引退発表会見を行った宇野昌磨【写真:矢口亨】

五輪2大会メダリスト、世界選手権2連覇の実績

フィギュアスケート男子の宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が14日、都内で引退発表会見を行った。五輪2大会メダリスト、世界選手権2連覇などを果たした選手生活を振り返り、今後について語った。

宇野は午後2時1分、スーツ姿で登場した。

まず、トヨタイムズスポーツの生配信用でトークセッションを実施。宇野が冒頭であいさつした。

「この度、私は現役フィギュアスケート選手を引退することになりました。今後もプロとしてスケートを続けることになるので、みなさん、よろしくお願いいたします」

そして、質疑応答で引退を考えた時期を問われると、「2年前ぐらいからですが、(昨年12月の)全日本選手権を終えた時点でコーチに『次の試合(世界選手権が最後になる)』と伝えました」と明かした。

その理由については「ともに戦ってきたゆづ君(羽生結弦)やネイサン(・チェン)といった仲間の引退を聞いて、寂しい気持ちや『取り残された』という思いもありました」と説明し、「(現役生活に)未練は全くないです」と言い切った。

名古屋市出身の宇野は、練習場が同じだった浅田真央(現プロフィギュアスケーター)の誘いで本格的な選手生活を始め、世界のトップで戦ってきた。18年平昌五輪では銀メダル、22年北京五輪では銅メダル。世界選手権では22、23年と2連覇を飾った。3連覇がかかった今年3月の世界選手権(モントリオール)では4位。ショートプログラム(SP)でトップに立っていたが、フリースケート(FS)では精彩を欠いた。SP3位から逆転優勝を飾ったイリア・マリニン(米国)は冒頭の4回転アクセルをはじめ、すべてのジャンプを成功。FS世界歴代最高得点となる227.79点をマークし、合計333.76点だった。

その後、宇野は4月30日に前所属事務所と契約が満了し、交際中のプロフィギュアスケーター・本田真凜が所属するヒーローズマネジメントへの移籍を発表。今月9日には、SNSを通じて現役引退を発表した。ENCOUNT編集部

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