【重版情報】『可能性としての歴史』リクエストの多かった復刊書籍が話題で重版に 気になる内容は?

物語り理論の問題提起と実証的歴史家の営みとをつなぎ合わせる、領域横断的な思考の躍動する歴史哲学論考『可能性としての歴史』(岩波書店)が重版となる。

本書は、2024年、第28回目の〈書物復権〉共同復刊として、期間中に、紀伊國屋書店内公式サイト、復刊ドットコムの特設サイト、およびFAX で受けつけたリクエストの結果をもとに復刊が決定した。

共同性を調達する正史(「来歴の語り」)が遺棄・隠蔽したものは、人間の生の本質構造である「物語り的自己性」のうちに含まれる潜勢力をあらわにすることによってこそ、「抑圧された者たちの伝統」(ベンヤミン)として救済できるのではないだろうか。物語り理論の問題提起と実証的歴史家の営みとをつなぎ合わせる領域横断的な思考の1冊。

(文=リアルサウンドブック編集部)

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