最新「年収ランキング」…医師の平均年収「1,436万円」を超える夢の職種

(※画像はイメージです/PIXTA)

厚生労働省『令和5年 賃金構造基本統計調査』より、全144種の職種別賃金を見ていきます。

会社員の平均年収は「458万円」だが…

国税庁『令和4年分 民間給与実態統計調査』によると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均額は458万円。男女別では男性563万円、女性314万円です。

「年収458万円では生活が厳しい」と感じる方もいれば、「そんなにもらっていない…」という方もいるでしょう。実際、給与階級別分布をみると、「300万円超400万円以下」が「840万人/構成比16.5%」で最多となっています。

一方「1,000万円超1,500万円以下」1,804万人、「1,500万円超2,000万円以下」375万人、「2,000万円超2,500万円以下」116万人、「2,500万円以上」151万人と、高給取りと呼べる存在も確かに存在しています。平成30年分の調査から毎年着実に増加している状況です。

会社に勤めて、年収1,000万円以上稼げるのはいったいどのような職種なのか? 厚生労働省『令和5年 賃金構造基本統計調査』をみていきましょう。

今回、同調査より「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で推定平均年収を算出しました。

*1 労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額をいう。手取り額でなく、所得税、社会保険料などを控除する前の額である。現金給与額には、基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などが含まれるほか、超過労働給与額も含まれる。

*2 調査実施年の前年1年間(原則として1月から12月までの1年間)における賞与、期末手当等特別給与額(いわゆるボーナス)をいう。賞与、期末手当等特別給与額には、一時的又は突発的理由に基づいて、あらかじめ定められた労働契約や就業規則等によらないで支払われた給与又は労働協約あるいは就業規則によりあらかじめ支給条件、算定方法が定められていても、算定期間が3か月を超えて支払われる給与の額および支給事由の発生が不確定なもの、新しい協約によって過去にさかのぼって算定された給与の追給額も含まれる。

*3 企業規模計10人以上、男女計

高給取りの代名詞である「医師」は、平均年収1,436万4,700万円(平均月給109万700円、平均賞与127万6,300円、平均年齢46.1歳、平均勤続年数8.4年)。全144職で第2位で、トップではありませんでした。

「平均年収1,779万4,100円」…夢の高給取りは?

第1位となったのは「航空機操縦士(パイロット)」。平均年収1,779万4,100円(平均月給138万500円、平均年齢43.4歳、平均勤続年数15.6年)という結果です。

多くの命を預かり、高度な技術を要するパイロット。時差への適応を含め体力も必要とされます。労働者数は5,170人(医師は12.7万人)と少なく誰にでも任せられる職ではありませんから、1位となったのも頷けるところでしょうか。

日本国内では、1980年代後半までに採用したパイロットが2030年頃に大量に定年退職することで人材不足が懸念される「2030年問題」も存在しています。

さて、平均給与「458万円」を超えた職種は79種。1,000万円超えとなったのは「航空操縦士」「医師」のほか、「法務従事者」(平均月給77万800円、平均賞与196万7,200円、年齢51.2歳、勤続年数5.6年)、「大学教授(高専含む)」(平均月給66万6,300円、平均賞与275万1,500円、年齢58.1歳、勤続年数17.4年)のみでした([図表]参照)。

[図表]「推定平均年収」上位10職種 厚生労働省『令和5年 賃金構造基本統計調査』より編集部作成
※その他の経営・金融・保険専門職業従事者…法務従事者、公認会計士、税理士を除く

[図表]の上位10職種は、想像通りの結果でしょうか。

コロナ禍、航空需要が世界的に大きくダウンしたことは記憶に新しいでしょう。しかし昨今ではインバウンド客が増加し、再び航空需要が高まっています。安定性を感じさせる職ではないかもしれませんが、それをもってしても魅力のある職であることは間違いなさそうです。

© 株式会社幻冬舎ゴールドオンライン