夏山開き前の国立公園大山 5月はすでに防災ヘリでの救助2件発生 熱中症・軽装備・登山しながらの「ながらスマホ」などに注意

新緑が広がる鳥取県の国立公園大山で、14日、登山道の点検・整備が行われました。
来たる本格的な夏山シーズン、熱中症はもちろん、軽装備での登山、登山中の「ながらスマホ」などにも注意が必要です。

14日、鳥取県山岳・スポーツクライミング協会や警察、県や大山町の職員など30人が参加し、夏山登山道とユートピアコース、2つの登山道でそれぞれ点検・整備が行われました。

冬の間に登山道が傷んでいないか確認しながら、雪の重みなどで登山道にはみ出た木を撤去していきます。
そして…

小村ののか記者
「こちら、“水叩工”と呼ばれる設備のおかげで登山者の安全が守られているんですね」

水叩工とは、雨水と一緒に土が流れて浸食されるのを防ぐため、道の脇に設置されている排水設備のこと。
この水叩工に溜まった土なども取り除き、夏山シーズンに向けて着々と準備が進められました。

大山遭難救助隊 大山ガイド協会 吉野功さん
「これから暑くなるので、無理のないペースで上がっていただき、十分時間をかけてゆっくり大山の自然を楽しんでいただいて幸せな気分に浸ってもらえたらと思います。」

大山の夏山開きは来月2日ですが、すでに登山客は徐々に増え始めているとのこと。
琴浦大山警察署によると、足を滑らせたり捻挫をしたりしたとして、すでに4月に3件、5月に2件、防災ヘリによる山岳救助が発生しています。

まだ暑さに慣れていないこの時期、熱中症に注意するのはもちろん、最近は軽装備での登山や、登山中にスマホをいじる「ながらスマホ」も多くみられ大変危険だということで、安全に登山を楽しむために改めてルールやマナーをきちんと確認しておく必要がありそうです。

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