ワーストが4点差の「大敗知らず」は強さの証し ソフトバンク小久保監督が指摘する負け方の重要性 12球団〝最遅〟の10敗到達

9回、スコアボードを見る小久保監督(右)(撮影・伊東昌一郎)

◆楽天4―1ソフトバンク(14日、楽天モバイルパーク)

ソフトバンクが10日ぶりに敗れ、連勝が5でストップした。チームは35試合目にして12球団で最も遅く10敗目。負けたとはいえ、今季の強さが際立つ数字となった。

楽天の投手リレーを前に打線は1得点のみ。中盤の好機を生かせなかった。投げては先発の有原が6回4失点で3敗目を喫した。小久保監督が指摘したのは負け方だった。

「(今の時期は)勝敗はほとんど気にせずにやっていますけど、今日も負けるにしても(スコアは)4―2、4―3ぐらいの展開にできた試合だったなと。そういう振り返りはしますね。同じ負けでも」

5回は1点を返し、なお1死二、三塁から今宮、柳田が連続三振に倒れた。6回も1死三塁のチャンスで無得点。「5回が1点(止まり)だったのでね。なかなか最後の接戦に持っていけなかった。取れるときに取っていたら(勝ちパターンの)酒居も宋家豪も則本も、もうちょっとプレッシャーかかったでしょうけど、3点(リード)だったから、ゆったり投げられましたね」と振り返った。

今季の10敗をひもといてもワンサイドゲームは皆無だ。最も差がついた敗戦は4月16日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)の4点差。あとは僅差の2点差、1点差がそれぞれ4試合ずつ、この試合の3点差が1試合だ。

さらに敗戦にも意味を持たせようとしている。この試合でも登板間隔の空いていた中継ぎ陣を次々に投入した。小久保監督は「今日は負けましたけど、そこは有効的に使えたというふうに捉えましょう」と前を向いた。単なる1敗で終わらせるためにも、15日のカード2戦目はしっかり勝ちきりたい。(小畑大悟)

© 株式会社西日本新聞社