「銅線ケーブルなど盗難防止へ」栃木県警と損保協会が協定 太陽光発電施設での盗難全国で相次ぐ

とちぎテレビ

全国的に相次いで発生している、太陽光発電施設からの銅線ケーブルなどの盗難を防止しようと、栃木県警と損害保険の協会が5月14日、全国で初めて盗難防止の協定を結びました。

県警本部で行われた締結式には、県警察本部の生活安全部佐藤雅人部長と、県内8つの保険会社で組織する日本損害保険協会関東支部栃木損保会の梅田文也会長が協定書を取り交わしました。警察と損害保険協会が太陽光発電施設での盗難防止のために協定を交わすことは全国でも初めてです。

協定には太陽光発電施設での盗難防止についての情報共有や、事業者に対する防犯対策への助言や情報発信について、互いに協力することなどが盛り込まれています。

県警によりますと、県内で発生した太陽光発電施設での送電用の銅線ケーブルなどを狙った窃盗事件の認知件数は、去年が1132件で、前の年の412件からおよそ2.7倍に急増しています。

県警では5月10日、栃木県など6県で、太陽光発電施設からあわせて長さ29キロの銅線ケーブルの盗みを繰り返したとして、窃盗の疑いでカンボジア国籍の男を追送検しています。被害額にしておよそ6900万円に上るということです。

県警察本部生活安全企画課の黒嶋聡犯罪抑止対策官は、「警察の方で連絡を取ろうとしてもなかなかできない。事業者の方と契約を結んでいる保健会社を通じて、防犯対策を周知できればと思います」と話し、日本損害保険協会関東支部栃木損保会の梅田文也会長は「本日の協定を機に、県内の皆さんの不安を協会として取り除くことができたら」と話しました。

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