「交代後は不在が惜しまれた」アストン・ビラ戦での遠藤航の現地評価は様々…「支配力は発揮できなかった」との厳しい見解も

現地時間5月13日に行なわれたプレミアリーグ第37節で、3位リバプールは4位アストン・ビラと3-3で引き分けている。

トッテナムと来季のチャンピオンズリーグ出場枠を争っているアストン・ビラの本拠地での一戦、すでに3位確定の「レッズ」は、開始2分に右からのクロスが相手DFに当たって軌道が変わり、GKのオウンゴールを誘発するという幸運で先制。12分に追いつかれるも、23分にコディ・ガクポが詰め、48分にはジャレル・クアンサーの見事なヘッド弾で突き放す。しかし、85分に最終ラインでの連係ミスから1点を返されると、その3分後にはややアンラッキーな形でジョン・デュランの2点目を許し、リードを守り切ることはできなかった。

3試合連続での先発出場となったアンカーの遠藤航は、ドミニク・ソボスライと交代するまで76分間プレー。データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ66回、パス55回(成功50回)、ドリブル1回(成功1回)、タックル6回(成功4回)、クリア4回、インターセプト1回、ドリブルで抜かれた回数2回、ファウル2回のスタッツを記録している。

現地メディアの評価では、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』が10点満点の採点でチーム2番目となる「6」という及第点評価。『ESPN』も同採点で、こちらは「ホームチームのビルドアップを阻止するため、よくプレッシングをかけた。ボールを持った時も、安心して見ていられた。交代を命じられるまで、堅実なプレーを披露した」とポジティブな寸評を綴った。

対して、日刊紙『Daily Mail』はこれを上回る「6.5」を与え、「取り立てて目立つプレーはなかったが、中盤でのバトルをコントロールしていた」と称賛。地元リバプールの日刊紙『ECHO』も、「守備面で多くのカバーを命じられていたが、前半は全てに対応することはできなかった。しかし、後半はパフォーマンスが向上し、交代後はその不在が惜しまれた」として、「7」の高採点を付与している。
続いて、スポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』の採点は「6」で、「中盤でプレーの繋ぎ役を務め、ジョン・マッギンやオリー・ワトキンスのフィジカルプレーにも上手く対処した」とそのプレーを総括。対してサッカー専門サイト『90min』は同採点としながらも、寸評は「時間の経過とともに徐々に苦戦し始め、特に2度の速攻を受けて、守備的MFとしての仕事は非常に疲れるものとなり、難しくなった」とネガティブな内容となった。

そして、リバプールのクラブ専門サイト『THIS IS ANFIELD』は「5」と及第点にも満たない厳しい評価を下し、寸評では「ボールを持っている時はまあまあ良かったが、持たない時の存在感がなかった」と中盤でのプレーを振り返り、さらに以下のように続けている。

「アストン・ビラはビルドアップの際にサイドを重視する傾向があり、常に目立つことがなかったという点については許される部分があるが、かといってセンターでのチャレンジにも積極的に参加していたわけではなかった。ボールを上手く回し、幾度か良いプレーも見せたが、チーム全体に大きな影響を与えるほどの支配力は発揮できなかった。この夏には、大幅なアップグレードが必要だ」

最後に『LIVERPOOL.COM』は、「安定したプレーを見せたが、味方が窮地に陥った時には信頼されず、遠藤にボールが回ることはあまりなく、他の選手にパスされることが多かった。それでも、日本人選手は常にプレーに関わろうとし、幾度か好機で適切なプレーを見せた」として、こちらは「6」を付与した。

構成●THE DIGEST編集部

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