待望の施設がまもなくオープンです。札幌市円山動物園で5月14日、オランウータンの新たな展示施設が報道陣に公開されました。円山動物園内に5月21日にオープンする「オランウータンとボルネオの森」。1977年に完成した類人猿館の老朽化に伴い、約13億円をかけて建てられた新施設です。その特徴は…
観覧される方と動物の距離が近い
「観覧される方と動物の距離が近いので、オランウータンの生息環境にお客様が入り込んだように観覧できる」(札幌市円山動物園 獣医師 林紘太郎さん)新たな施設で飼育されるのはメスのレンボー、オスの令斗(レイト)、そして釧路市動物園に預けられていたオスの弟路郎(テイジロウ)も加わる予定です。施設内もオランウータンの生息地・ボルネオ島の森を再現し、過ごしやすい環境づくりが施されています。
館内はジャングルのよう
「すごい!植物がたくさん生えていますよ。館内の奥も太陽の光がさして本当にジャングルに来たみたい。館内ちょっと蒸し暑いですよね?」(糸口真子フィールドキャスター)「熱帯雨林を再現して植物にもちょうど良い環境ということで、湿度が80%以上を維持するようにやっています」(札幌市円山動物園 獣医師 林さん)館内の植物は、実際にボルネオに生息しているものを選び、レプリカも、ラフレシアやコウモリなどボルネオ島の森を再現しています。
高さは3m→8mに
こちらが実際にオランウータンがいる展示ブースです。「以前は高さ3メートルだったのが、いま8メートル。ガラスの部分はいかに距離を近く安全に見られるか、さらに上の部分はワイヤーメッシュという金属の網で、観覧側と境目を感じないようにしている」(札幌市円山動物園 獣医師 林さん)「(Q:上にある丸いものは?)休んだり昼寝をしたりするベッド。野生でも高い木の上で枝や葉っぱを用意してベッドを作る。全部で3部屋。部屋ごとに飼育して数時間おきに移動する」(林さん)
ロープや消防用のホースは森の中のつたを再現
さらに、ロープや消防用のホースは森の中のつたを再現。オランウータンのダイナミックな動きを楽しむことができます。ここで気になったのが、ずっと水の音が聞こえていること。
滝や池も…「ゆくゆくは魚も飼いたい」と獣医師の林さん
「熱帯雨林現地には滝もたくさんある。池が何か所かあって、ゆくゆくは魚も飼っていきたい。(Q:魚も森に生息している魚?)ボルネオで生息している種類を選びたい」(林さん)「(Q:どんどんボルネオの森に近づいていくんですね)そうですね、いかに再現していくかと」(林さん)さらに、熱帯雨林を彷彿させる設備も。
スコールも再現
「降ってきた!結構強い雨」(糸口フィールドキャスター)「建物の中で植物を育てていかなければならないので、水をたっぷり与えなければいけない。(Q:スコールは1日何回降る?)3回から4回。開園時間中だとお昼の時間ですね」(林さん)「本当に満遍なく植物に水があたる」(糸口フィールドキャスター)「降った後もなんとなく湿度上がった感じがしますよね」(林さん)スコールが降っている間、それを見るオランウータンも見ることができるかもしれませんね。