トヨタGRの眞貝、舗装路3連戦ラストは7位。SS3の山林火災では初期消火に貢献/全日本ラリー第4戦

 5月10日(金)から12日(日)にかけて、京都府京丹後市を拠点にJRC全日本ラリー選手権第4戦『YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg』が開催された。“DAT”ことダイレクト・オートマチック・トランスミッションを搭載するトヨタGRヤリスGR4ラリーDATでトップカテゴリーに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組は、2024年シーズンの折り返しとなった一戦を総合7位で終えている。

 4月中旬に行われた第2戦唐津を皮切りに久万高原、そしてこの丹後と2週間おきに開催される“ターマック(舗装路)3連戦”もこれがラスト。TGR-WRJチームは唐津と第3戦久万高原でのフィードバックを踏まえたうえで足まわりとDATの制御に小改良を加え、スムーズな路面が特徴の第4戦ラリー丹後を迎えた。

 ドライコンディションとなったラリー初日、眞貝は改良された足まわりの感触を確かめつつ順調に走行していく。ところが、今大会最長の12.26kmを走るSS3を走行中に山林火災を発見する。眞貝/安藤組はクルマを停め、後続のクルーとともに消火活動にあたった。SS3では眞貝以降のクルーに主催者からノーショナルタイム(救済タイム)が与えられたため順位の変動はなく、レグ1最後のSS4を走破した眞貝はJN-1クラス7番手で競技初日を終えた。

 翌日の競技最終日、SS3の再走ステージであるSS6と同ステージを逆走するSS7のキャンセルが決定する。走行がSS5とSS8の計2本に減少するなか眞貝はSS5を慎重に走り抜け、雨が降り始めたSS8もミスなく走破。いずれも完走を果たした唐津、久万高原に続き今大会は7位でフィニッシュし、ターマックでの貴重なフィードバックをチームに持ち帰った。

眞貝知志(右)とMORIZO Challenge Cupに参戦している大竹直生(左) 2024全日本ラリー第4戦丹後

 眞貝はラリー後、足回りの改良の効果を実感したと述べ「気持ちよく走ることができた」と今戦を振り返った。

「2週間という、全日本ラリー選手権としては非常に短いインターバルで3戦が行われました。ドライバーとしては“温まった感覚”を維持できたまま3連戦を走ることができましたし、チームの皆さんが各ラリーで完璧な準備と整備を行ってくれたことに感謝しています」

「大会直前の木曜日に行われたテストで、足まわりのセットアップ変更を行いました。この少しの変更が大きな効果を生み、気持ち良く走ることができました。今回はSSの距離が短かったこともあり、その成果を披露するまでに至らなかった点が残念ですが、次戦のモントレーに向けて、前向きなフィーリングを得られたと考えています」

 眞貝のコメントにもあるように、全日本ラリー選手権の次戦第5戦はモントレーだ。群馬県安中市を拠点に開催されるターマックイベントは、4週間後のインターバルを置いて6月7~9日に行われる。

主催者から発行された公式文書「コミュニケーションNo.6 山林火災の対応について」
眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリスGR4ラリーDAT) 2024全日本ラリー第4戦丹後

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