県立医科大学など 万博で軟骨伝導技術を使ったインカム等を導入

県立医科大学などにより開発された軟骨伝導技術を活用したインカム等が、2025年の大阪・関西万博のパビリオンで導入されることが決まり、説明会が大阪市内で開かれました。

軟骨伝導は耳の軟骨を振動させることで音を聞く技術で、県立医科大学の細井裕司学長が、第3の聴覚経路として2004年に発見しました。この技術を活用したイヤホンは耳の穴を完全にふさぐ必要がないため周囲の音も聞くことができ、拭くだけで清潔に使用できるということです。説明会ではこの技術を使ったインカムやイヤホンが、2025年開催の大阪・関西万博のパソナグループのパビリオンで万博史上初めて導入されることが発表されました。パビリオンは医療や食で健康な体づくりなどをテーマとしたもので、長時間使用しても耳に負担がかからないなど軟骨伝導の特徴が評価されました。インカムはスタッフ、またイヤホンは外国人や高齢者のガイド用に使われるということです。

県立医科大学 細井裕司 学長

「万博で新たな製品インカムは初めてなので、どんどん製品に広がっていくと知名度が上がってきて製品開発する時に軟骨伝導がいいということがたくさんありますので(万博が)広がっていくきっかけになるということで非常にうれしいです。」

県立医科大学とパソナグループなどは今後、新たな商品の開発や職場での導入に向け連携を進めるとしています。

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