東大生が答えるお悩み相談室「子供の勉強はどこまで親が見るべきでしょうか?」

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この「東大生が答えるお悩み相談室」シリーズは、読者から寄せられた質問やお悩みについて、東京大学に在学する現役東大生たちが答える動画企画だ。インタビュー形式で、読者・視聴者から届いた勉強や受験、大学生活などに関するさまざまな質問に答えていく。

今回は前回に引き続き、偏差値35から2浪して東京大学に合格し、現在はカルペ・ディエムの代表取締役社長を務める東京大学経済学部4年生の西岡壱誠氏と、東京大学教育学部3年生の橋本匠氏が対談だ。東京大学進学に関心のある中高生だけでなく、受験、勉強、大学生活などに漠然と不安を感じている人にも、ぜひご覧いただきたい。

子供の自立を妨げない、親の介入の程度とタイミングとは

\--小学生の保護者からのご相談です。「子供の勉強はどこまで親が見るべきなのでしょうか」。

西岡:「子供が見てほしいというところまで」です。それ以上は見ない方が良いと思います。

「部屋の片付け理論」というものがあります。大抵のご家庭の場合、お母さんって、部屋が汚くなってきた段階で、子供に対して「あんた掃除してないじゃないの」と言って部屋の掃除をしだすんですよ。子供は「ああ、ごめんごめん」と言いながら、それを「見てる」わけですね。

子供からしたら、親がやってくれることが当たり前になっていくんです。子供が頼んでいるわけではないので、誰かがどんどん部屋の掃除してくれるんだという考えになって、大人になる頃には部屋の掃除ができない子ができあがるわけです。

これと同じ理論で、勉強も、親が介入すれば介入するほど子供は自分でできなくなるんです。自分で勉強しなければならないんだという意識も薄くなってくるし、自分から勉強しようという気がなくなる。つまり、勉強しなさいという言葉を言われ続けると、子供は「勉強しなさいと言われるから」という理由で勉強するようになって、自主的にやらなくなるんです。

東大生の親が勉強をどれくらい見てるかと言うと、子供がほしがったところまでなんですね。「どうしても算数のここが難しくて」と言ったら、そこは教えてあげる。「ここすごくキツそうだね。助けてあげようか?」と声をかけて、「うん、助けて」と言われたら助けてあげるという風に、子供主体で勉強の範囲を決めてあげるようにしている場合が多いです。

なので、「子供が見てほしいというところまで」というのが僕の回答です。

橋本:勉強以外で考えてみてほしいんですけど、小学生って勉強以外を教えられてやってますか、と。

たとえば、ゲームとか、自分で勝手にやってますよね。むしろ1時間までにしなさいとか、やる時間を制限するくらい、子供が勝手にやってますよね。

僕はこの勉強と、ゲームやスポーツも、何も違いはないと思っていて。やっぱり「子供が勝手にやる」っていうのがいいと思うんです。そこに親が介入してしまうと、やらされてるものになってしまい、嫌いになってしまう。じゃあどうやって勉強に興味を持ってもらうかというと、親もその姿を見せるってすごく大切だなと思うんですね。

僕の周りの友人も、親が医者でその勉強を家でやっていたとか、弁護士の親が仕事を家でやってたとよく聞きます。親も勉強してる姿を子供に見せる。それが楽しそうであればあるほど、子供の興味が勉強に向く。そこからは親は介入せずに、子供に自由にやってもらう。このように環境を整えるのがいいのかなと思います。

西岡:東大生の親の特徴として、子供を「子供扱い」しない親が多いなと思いますね。

会社や仕事での話を、子供の前では言わないようにしてる人も多いと思います。でも東大生の親を見てると、子供を子供扱いしていないから、子供に会社での愚痴みたいなのも言って、子供に意見求める方も一定数いるように感じます。

たとえば、「会社でこういうことがあって大変だったんだよね」という話を子供にすると、「こういう知識がないとこんな風に騙されることあるんだな」とか、「これってダメなことなんだな」みたいなことを子供自身が学ぶ機会になるものなんですよ。

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