鈴木宗男氏 水俣病マイク切り騒動で環境省を猛追及「心がない証拠なんです」

参院法務委員会に出席した鈴木宗男氏 

鈴木宗男参院議員は14日に開かれた参院法務委員会で、環境省が水俣病の被害者らとの懇談中にマイク切った問題の対応に直接、喝を入れて厳しく追及した。

今回の問題をめぐって同省はこの日、省内に新たに水俣病の「タスクフォース」を立ち上げた。その中身は大臣以下の幹部や各部署の職員など29人が加わったという。

同委員会で質問に立った宗男氏は、同省が被害者と懇談中にマイクを切った理由の1つとして繰り返し「不手際があった」との言葉を使ったことに疑問を投げつけた。

「あの場面では(被害者への)お詫び、反省しかないんですよ。だから伊藤大臣が1週間後に被害者のもとに行ったのではないか。副大臣、あなたも役人が書いたペーパーを読むのではなくて、自信をもって正直に答えるのがあなたの自身のためになると思う。国民に対して反省の言葉をここで明言したもらいたい」と迫った。

これに滝沢求環境副大臣は「ただ今のご指摘を踏まえ、今後は深い反省のもとで環境省として一丸となって態勢の強化をしっかり進めてまいりたいと考えています」と答えた。

宗男氏は「伊藤環境大臣にこれをきちっと伝えてください。(大臣、副大臣という)職責についたならば決意と覚悟をもって取り組んでほしい。そして何よりも大事なのは人の心だということを大臣に伝えてください」と提言。滝沢氏は「しっかりと大臣に報告させてもらいます」と述べた。

終了後、宗男氏は「私の思いは伝わったと思うんですよ。滝沢氏は伊藤環境相に報告すると言ったし、私への報告も約束した」とした上で「ただ今の政治家はちょっとした優しさや思いやり、慈しみ、愛情が足りない。今日の委員会審議は8分間も遅れた。水俣病の被害者家族との懇談会も遅れるのは当たり前なんですよ。なぜ(環境省は懇談会で)30秒、1分を聞く余裕がなかったか。それは環境省や大臣に心がない証拠なんです。政治家というよりも、1人の人間として心構えを養うことが大事ではないかと思いました」と語った。

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