マカオ、2024年1Qの不動産賃料統計公表…住宅・商業テナントとも上昇

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

 マカオ政府統計・センサス局は5月14日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の住宅・商業テナント等の賃料に関する統計を公表。

 今年第1四半期の住宅の実用面積1平米あたり平均賃料は133パタカ(日本円換算:約2590円)で、前年同時期から2.1%上昇、比較的賃貸契約報告の多かったエリアにおける平均は、マカオ半島新橋エリアが120パタカ(約2330円)、マカオ半島外港・南灣湖埋立エリアが136パタカ(約2640円)マカオ半島黒沙環埋立エリアが153パタカ(約2974円)で、それぞれ6.1%、5.8%、5.5%上昇。一方、マカオ半島黒沙環・祐漢エリアは121パタカ(約2350円)、マカオ半島下環エリアは127パタカ(約2470円)となり、それぞれ2.5%、1.5%%下落に。

 実用面積別では、賃貸契約の多かった2カテゴリーにあたる50〜99.9平米と50平米以下の住宅の1平米あたり平均賃料がそれぞれ2.3%上昇の131パタカ(約2550円)、3.0%上昇の163パタカ(約3170円)。

 住宅以外については、商業テナントの実用面積1平米あたり賃料が2.3%上昇の494パタカ(約9600円)に。主なエリア別の平均はマカオ半島中区が700パタカ(約1万3610円)、マカオ半島コシュタ・アリアーガが618パタカ(約1万2020円)で、それぞれ2.5%、1.9%上昇した一方、マカオ半島新橋エリアは367パタカ(約7140円)、マカオ半島黒沙環埋立エリアは404パタカ(約7860円)、マカオ半島黒沙環・祐漢エリアは488パタカ(約9490円)となり、それぞれ2.9%、2.8%、1.4%下落。

 このほか、オフィス物件の実用面積1平米あたり賃料は2.5%下落の300パタカ(約5830円)。工業用途物件については1.2%上昇の124パタカ(約2410円)。

 前の四半期との比較では、住宅の平均賃料が0.7%上昇、商業テナントは横ばい、工業用途物件とオフィスはそれぞれ1.3%、0.2%下落。

 住宅・商業テナント等の賃料に関する統計は、統計の充実化によって不動産市場の状況をクリアにする目的で昨年第1四半期から新たに公表がスタートしたもの。統計資料は財政局の房屋税(固定資産税)における不動産賃貸報告がベースとなっており、貸主がマカオ政府や慈善団体などの契約は除外しているとのこと。

 マカオでは昨年の年初からアフターコロナで社会・経済の正常化が進んでいる状況。

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