映画「晴れの国」岡山で試写会 全編高梁ロケ、大森監督あいさつ

舞台あいさつに立った大森監督(右)と映画に出演した犬の和晴

 高梁市で全編ロケが行われた映画「晴れの国」の関係者向け試写会が14日、岡山メルパ(岡山市北区中山下)であり、撮影に協力した高梁市民らを前に大森青児監督=岡山市出身=が「地元の多くの人に助けられ、3年かけて完成した。高梁の美しい風景と、心温まる物語を全国に伝えたい」とあいさつした。

 都会のIT企業を中途退職して故郷の高梁市に戻った主人公が、山奥で仙人のように暮らす老人との交流を通じ、家族や周りの人との絆を見つめ直す物語。主人公を倉敷市出身の前野朋哉さん、老人役は三田村邦彦さんが演じ、演歌歌手の丘みどりさん、備中松山城の猫城主・さんじゅーろーをモデルにした犬も登場する。

 上映後、犬の和晴(ハル)と登壇した大森監督は「役者がNGを出す中、和晴が出る場面は全て“ワン”カットでした」と会場を笑わせ、「岡山で過ごした小中高校時代はこの劇場が遊び場だった。思い出深いこの場所で映画のスタートが切れてうれしい」と話した。

 6月1日から岡山メルパで先行上映し、順次全国公開される。

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