米のロシア産ウラン輸入禁止措置、8月11日から開始=エネルギー省

[ワシントン 14日 ロイター] - 米エネルギー省は14日、ロシアからの濃縮ウランの輸入禁止措置が8月11日から施行されると発表した。

バイデン米大統領は13日、ロシアへの制裁強化のため、ロシアからの濃縮ウラン輸入を禁止する法案に署名し、同法が成立した。

エネルギー省のグランホルム長官は「わが国のクリーンエネルギーの将来はロシアからの輸入に頼るものではない」と指摘。「米国内で安全な核燃料供給網を構築するために投資を行っている」とした。

ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使は法案成立を受け、米政府による動きが世界の経済関係に衝撃をもたらしているが、望ましい結果はもたらさないと非難。13日のメッセージアプリ「テレグラム」への投稿で「ウラン製品の輸出国と輸入国間の微妙なバランスが崩れつつある」とした。

またロシア国営原子力企業ロスアトムは14日、米国によるロシア製濃縮ウランの輸入禁止措置は差別的かつ政治的な動きであり、濃縮ウランの世界市場を損なうものとしながらも、引き続き世界事業を展開していくと発表した。

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