ユーロビジョン・ソング・コンテスト、イスラエル抗議などの問題を受け調査を開始へ

ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)が、調査を開始するという。11日(土)にスイス代表のネモが優勝したESCだが、今年はガザでのハマスとの武力衝突からイスラエル出場停止を求める運動や、オランダ代表のヨースト・クラインが、ステージ裏で制作チームのカメラウーマンに暴言を吐いたとして決勝戦を前に失格となるといったハプニングが発生していた。

これを受けて欧州放送連合(EBU)は、昨年の優勝国スウェーデンで開催されたESCの全面的な調査を行うとして、デイリー・ミラー紙にこう声明を発表している。「マルメで開催されたユーロビジョン・ソング・コンテストでいくつかの代表団が、現場及び放送中にルールの精神を尊重しなかったことを残念に思います」「何組かの代表団にはイベント開催中に私たちの注意を引いた問題について話しました」「EBUの運営組織は代表団のトップを交え、マルモでのESCを見直し、ポジティブな前進を図り、その価値がすべての人に尊重されるよう努めてまいります」「個々の件に関しては、運営組織である参加放送局の代表者で構成されたユーロビジョン・ソング・コンテスト・レファレンス・グループによって次回のミーティングで話し合いが行われる予定です」

世界最大のライブミュージックイベントとされるESCで今年は、アイルランド代表のバンビー・サグが、決勝戦前にコスチュームから「パレスチナに自由を」「停戦」といった言葉を取り除くよう言われその後TikTokで「私たちがユーロビジョンであり、EBUはユーロビジョンじゃない」と非難、一方イスラエル代表のエデン・ゴランは歌詞、タイトルの変更を余儀なくされ、決勝戦中はブーイングも浴びていた。

またヨーストのコンテスト失格を受けては、オランダの放送局アヴロトロスが、「彼はステージ裏を映されたくないと何度も言ったものの、それが尊重されずカメラを回され続けた」として、抗議の声明を発表、一方EBUは「法的な手続きがとられる中、彼がコンテストを続けるのは適切ではありません」と答えていた。

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