熱中症対策の「クーリングシェルター」43施設指定 栃木市が今月下旬から運用へ

各施設に掲示するチラシや一部施設に配備する経口補水液など

 【栃木】市は14日までに、本年度の熱中症対策として、熱中症特別警戒アラート発表時に開放する「クーリングシェルター」(指定暑熱避難施設)として公共・民間の43施設を指定し、今月下旬から運用すると発表した。うち32施設は、アラート未発表時でも一時的に暑さをしのげる「ちょこっと涼み処(どころ)」として開設する。

 市内で昨年、熱中症の疑いで救急搬送された人は138人に上った。1人は重症だった。シェルターは市役所本庁舎や総合支所、公民館、図書館など公共の35施設、市内スーパー8店舗を指定した。一部公共施設は経口補水液なども常備。アラート発表時は防災無線で利用を呼びかける。

 シェルターのうち公共の24施設、スーパー8店舗は、いつでも気軽に立ち寄れる涼み処として開設する。市内の調剤薬局にも協力してもらえるよう栃木地域薬剤師会と調整している。

 経口補水液などを配備し、外出時に体調が悪化した人の応急対応に備える「熱中症お助けスポット」も昨年度に続き開設。今年は23施設が対象となる。

 各施設は近く、ホームページに掲載し、チラシを掲示する。10月23日まで。大川秀子(おおかわひでこ)市長は「民間企業に協力を呼びかけ、施設を増やしていきたい」と述べた。

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