高岡市西広谷の林業前崎一郎さん(78)が、自宅の離れを改装して「小美術館」をオープンした。屏風(びょうぶ)や井波彫刻、日本画など、各地で収集した多彩な美術品や工芸品約170点を並べた前崎さんは「寝かしとっても宝の持ち腐れ。多くの人に見てほしい」と期待する。
前崎さんは15年ほど前、福井県の骨董品店で屏風を購入したのをきっかけに美術品の収集を始めた。下水道管路管理業・日本環境クリーン(砺波市)の創業者で、かつて会社の車庫だった自宅横にある建物を美術館として活用しようと考えた。
2階に展示室を設け、美術品を日光から保護するためのカーテンや階段の手すり、看板などを設置し、4月1日に「森の前崎小美術館」をオープンした。
東海道五十三次の場面を描いた金色の屏風や、井波彫刻の獅子(しし)頭、高岡市伏木地区の伏木曳山祭(ひきやままつり)を描いた絵画、掛け軸、象牙の彫刻などを展示した。前崎さんがしたためた書道の作品も飾った。
前崎さんは「美術品は見てもらってこそ。興味のある方にぜひ来てほしい」と話した。水曜定休で、午後1~5時に開館する。