かがやき最終便に接続の金沢発福井行きバス、乗客が1日平均2人 前倒しで実証運行終了へ

 福井県は5月14日、北陸新幹線の東京発金沢着の最速列車「かがやき」最終便に接続する金沢発福井行きの連絡バスの実証運行を、今月末で終了すると発表した。3月の敦賀開業に合わせて始め、当初は9月末ごろまでを予定していたが、約2カ月間の利用者数が1日平均2人と低調で、将来的な交通事業者による自主運行が困難と判断した。

 連絡バスは午後9時4分東京発、同11時32分金沢着のかがやき519号に接続し、北陸自動車道の丸岡インターチェンジ(IC)、福井北ICを経由して翌日午前1時15分に福井駅東口に到着する。県は福井着のかがやき最終便よりも東京都内での滞在時間を約1時間延ばすことができるメリットをアピールしていた。

 運賃は中学生以上3500円(小学生2千円)に設定。実証運行はケイカン交通(あわら市)に委託し、本年度当初予算に事業費2800万円を計上した。

⇒新幹線乗ろうとしたのに車止められない…越前たけふ駅無料駐車場の“誤算”

 県によると、3月16日から今月13日までの利用者数は計112人。乗車人数が最も多かった日は6人で、ゼロが10日間あった。事業者の自主運行には1日平均40人程度の利用がないと採算が合わず、県交通まちづくり課は「想定以上に利用者が少なく、今後大幅に増やすことは難しいと判断した」としている。

⇒北陸新幹線に関するニュース一覧はこちら

© 株式会社福井新聞社