米国株式市場=上昇、ナスダック最高値 CPIに注目

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数がそろって上昇し、ナスダック総合は終値ベースで最高値を更新した。翌日に発表される4月の消費者物価指数(CPI)が注目される中、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言に反応した。

労働省が朝方発表した4月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.5%上昇と、市場予想以上に加速。これについてパウエル議長は、投入価格が下方修正されたことに言及した上で「かなりまちまちな内容」だったと受け止めたと述べた。

FRBが再利上げを迫られる可能性は低いと同議長が述べたことも安心感につながった。

248ベンチャーズのチーフストラテジスト、リンジー・ベル氏は「市場は高金利の長期化に慣れつつある。最近は利上げの可能性があるかどうかが問題になっており、パウエル議長は現時点で利上げは検討していないと改めて述べた」と指摘した。

S&P総合500種の主要11セクターでは主要消費財が下落率トップだった一方、情報技術が0.9%高と好調だった。

グーグルの持ち株会社アルファベットは0.7%上昇。生成人工知能(AI)の基盤モデル「ジェミニ」の軽量版などを公表した。

ホーム・デポは0.1%安。2ー4月期の既存店売上高が予想以上に減少したことを受け、一時は2%超下げる場面もあった。

中国の電子商取引大手アリババは6%下落。1─3月期決算が約86%の減益となったことを嫌気した。

バイデン米大統領は14日、電気自動車(EV)、半導体、医療用製品など中国からの輸入品に対する関税を大幅に引き上げると発表した。これを受けて中国EVメーカーの理想汽車(リ・オート)が2%超下落。一方、米テスラは3%超上昇した。

ゲームストップは2021年の「ミーム株」ブーム火付け役の投稿再開を受けた買いが続き、60%急騰。AMCエンターテインメントも約32%、コスは40.7%、それぞれ上昇した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.43対1の比率で上回った。ナスダックでも1.87対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は136億6000万株。直近20営業日の平均は109億1000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 39558.11 +126.60 +0.32 39466.76 39616.41 39371.92

前営業日終値 39431.51

ナスダック総合 16511.18 +122.94 +0.75 16391.16 16526.27 16386.44

前営業日終値 16388.24

S&P総合500種 5246.68 +25.26 +0.48 5221.10 5250.37 5217.98

前営業日終値 5221.42

ダウ輸送株20種 15562.87 -65.99 -0.42

ダウ公共株15種 940.47 -0.54 -0.06

フィラデルフィア半導体 4903.93 +80.85 +1.68

VIX指数 13.42 -0.18 -1.32

S&P一般消費財 1458.93 +6.37 +0.44

S&P素材 578.21 +0.45 +0.08

S&P工業 1058.01 -0.03 0.00

S&P主要消費財 824.17 -1.84 -0.22

S&P金融 695.75 +3.33 +0.48

S&P不動産 239.11 +1.64 +0.69

S&Pエネルギー 713.85 -0.96 -0.13

S&Pヘルスケア 1677.93 +7.27 +0.43

S&P通信サービス 293.21 +1.39 +0.48

S&P情報技術 3841.12 +35.58 +0.93

S&P公益事業 362.06 +0.75 +0.21

NYSE出来高 10.93億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38610 + 300 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 38590 + 280 大阪比

© ロイター