若手登竜門の女子テニス国際大会、富山県立山町で白熱プレー 会場に杉山愛さんも

迫力あるプレー見せる選手たち=常願寺川公園テニスコート

 杉山愛さんらテニスの元国内トップ選手が新設した女子の国際大会「ITF(国際テニス連盟)W15富山 大東建託オープン」が14日、立山町の常願寺川公園で開幕した。世界での活躍を目指す若手選手が、熱戦を展開。杉山さんも会場に姿を見せ「テニスに興味のある子どもたちに、ぜひ見に来てほしい」と呼びかけた。

 国内外の若手ら延べ100人が出場。この日は青空の下、選手たちが鋭いラリーを繰り広げた。

 18日にダブルス決勝、最終日の19日にシングルス決勝をそれぞれ実施予定。17日には、県内の未就学児から中学生までを対象にしたテニス教室があり、杉山さんら元トップ選手が指導する。

 大会は若手の登竜門の位置付けで、昨年から福井県などで開かれている。県内の競技人口の拡大につなげようと、県テニス協会が誘致。メインスポンサーを務める賃貸住宅建設大手・大東建託(東京)の竹内啓社長が砺波市出身という縁もあり、初の県内開催が実現した。

 国内テニス界には、若手が上位の国際大会に出場するためのポイントを獲得できる試合がほとんどなく、選手は重い自己負担をして海外に遠征している。こうした実情を踏まえ、杉山さんら国内女子で世界ランキング50位以内を経験した元選手でつくる「JWT50」が、世界を目指す若手を支援しようと、シリーズ大会として設けた。

 県テニス協会によると、県内でITF公認の国際大会が開かれるのは、1987年に男子の国・地域別対抗戦「デビスカップ」以来37年ぶり。井沢信一理事長は「大会をきっかけに、県内のテニス界が盛り上がればいい。県内の子どもにプレーを間近で見てもらって、プロを目指してほしい」と話した。大会は北日本新聞社後援。

白熱したラリーを繰り広げる選手
会場でファンにサインする杉山さん

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