AKB48合格の読売テレビ佐藤佳奈アナ、原稿が読めなくなり電車で号泣 スランプを救ってくれた母の言葉

読売テレビ・佐藤佳奈アナウンサーがこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。中学生の時にAKB48オーディションに合格したものの、学校が芸能活動を認めず断念した経歴の持ち主。入社6年目を迎え、仕事に対する思い、今後の目標などを語った。

入社2年目から担当する早朝の情報番組「す・またん!」が、今年3月25日からは「す・またん!&ZIP!」(月~金、前5・10)としてリニューアル。これまでも出演日は午前2時に起床している。「体が資本なので、なるべく8時間睡眠を目指しているので、午後6時には寝たいと思っているんですけど、7時半か8時ですね」。休日も午前5時には目を覚ます。「二度寝とかもしますけど、お休みの日でも午前8時には大体、活動を開始しています」。超朝型人間の生活リズムがすっかり身に染みついている。休日にはソロキャンプに出かけ、リフレッシュすることもあるという。

読売テレビ・佐藤佳奈アナウンサー

外食はせず、ほとんど自炊の生活。「家が好きなのもあります。散歩をして、お風呂に入って、家の掃除をして、ご飯を作って食べて、寝る、のがルーティーンなので、午後6時に寝ると計算すると、大体3時間ぐらいになるんです。お風呂に入ってからご飯を食べたいので、外食をしてから家に帰ってきて、お風呂に入るのが面倒くさいというのもあります」と理由を明かした。

女子アイドル好きを公言しているとあって、コンサートに出かけたことなどをSNSに投稿。番組内で、一番のファンだという鈴木愛理を取材する機会があったことが、うれしかったことの一つという。「基本的には楽しいことの方が多いですね。うーん、準備や勉強が必要な職業だっていうことを理解してから、アナウンサーになっているので、想像と違ったみたいなことはないです」。充実した日々を送っている。

読売テレビ・佐藤佳奈アナウンサー

ただ、楽しい日々ばかりでない。失意のどん底まで落ち込んだこともあった。「す・またん!」が2年前にリニューアルした頃、ニュースの原稿読みを担当することになるも、言葉が詰まることが多々あった。「噛むは噛むはで…。普通にパッと見たら読めるような感じでも、もう読めなくなっちゃう。また噛む、また失敗しちゃうっていう自己暗示にかかりすぎて、本当に読めなくなった時期があって。1日の放送の中で、もう信じられないくらい噛んだことがあったんですね」。ネガティブ思考になり、悪循環に陥った。

エゴサーチはしないが、どんな意見があるか番組の名前でサーチをしてみると辛辣な意見に目が止まった。「〝噛みすぎ〟とか、〝聞きづらかったからチャンネルを替えた〟という意見を見て、みんなが一生懸命に番組を作っているのに、自分のせいで…。本当に嫌で申し訳なくて」。あまりのふがいなさに、仕事帰りの電車内で大勢の乗客がいるにもかかわらず号泣をしてしまった。「その時期はつらかったです。思い出すと泣きそうになりそう」と振り返った。

読売テレビ・佐藤佳奈アナウンサー

その時に泣きながら降りた駅のホームで母にかけた電話で救われた。「母が『大丈夫、大丈夫、できないことなんて何もないんだから。たまたま調子が悪かっただけで大丈夫だよ』って。そういう風に言われて、何とかなるっていう気持ちになりました。泣いたというのもあると思いますけど、ちょっとすっきりしましたね」。母に励まされながら、この時に味わった挫折を乗り越えたことがひとつのターニングポイントとなった。「もともとはものすごく引きずるタイプだったんですけど、引きずらなくなったと思います。なるべく自分の失敗は忘れる方がいいなって」。いつでも前向きでいられるようになった。

これからの目標のひとつに「番組に穴を開けない」ことを挙げた。「1回コロナにかかってしまって。休むとすごくいろんな人に迷惑をかけてしまいます。もちろん、体調が悪かったら休みますけど。(趣味で)サウナもランニングもして、いかに健康に過ごすかを一番に考えて生きています」。プロ意識として体調管理には非常に気を使っている。

「いただいたお仕事は何でもやりたいと思っていますけど、声優をやってみたいですね。やるなら悪役。あと、音楽が好きなので、音楽番組に携わられたら」。あらゆることにチャレンジをしたい。活躍の場を広げながら、アナウンサーとして一歩ずつ前進していく。

◆佐藤佳奈(さとう・かな)27歳、千葉出身。慶応大学卒業後、2019年に読売テレビ入社。情報番組「す・またん!&ZIP!」(月~金、前5・10)などを担当。

読売テレビ・佐藤佳奈アナウンサー

(よろず~ニュース・中江 寿)

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