さあパーオン狙い 乗る確率が50%以上か以下かでマネジメントは劇的に変わる【上手い人の頭の中】

2打目やティショット、アプローチを問わず、グリーンに向かうショットの全てに当てはまる狙い方が、グリーン周りの状況を見た上での”4分割法”だ。左奥(①)狙いと右手前(④)狙いでは、同じミスショットでも結果が段違い。グリーンの左奥に外すと林やベア、マウンド、ガケなどがあるのならば、左手前(②)狙いもあり得る

残り距離やライ、風、その日の調子などを踏まえて、グリーンに乗る確率が50%以下と判断したときは「グリーン周り」の状況を確認することが最優先です。たとえばグリーンの右サイドにOBが迫り、右手前にガードバンカーがあるとします。このときはまず、グリーンを4等分して(左奥①、左手前②、右奥③、右手前④)、「NGエリア」を見極めましょう。

この場合、OBやバンカーがある右手前(④)がNGエリア。そこに行くリスクが最も少ないエリアは、対極にある左奥(①)になります。つまり、この状況ではグリーンの左奥(①)が狙い所で、170ヤードを打つのが賢明です。

グリーンを外す可能性が高いのだからグリーン周りを見ることが先決で、ピンの位置がどこにあろうが関係ありません。ピンが右手前(④)でも、狙いは左奥(①)です。

もしNGエリア(④)のピンを狙うと、イメージ通りに打てればベタピンに付きますが、スライスしたり右にすっぽ抜けたらOB、薄い当たりだとバンカーにつかまります。バンカーに入らなくても、エッジからピンが近いアプローチは、ロブのような高い球を打ったりカラーにワンクッションさせたり、難易度が高くなります。

その反対側にある左奥(①)を狙えば、同じようなミスでも大ケガしません。スライスやプッシュアウトでもOBが避けられるどころか、グリーンに残るかもしれない。フェースが少し開いても、結果オーライでピンそばに付く可能性もあります。グリーンの左奥に外しても、エッジからピンが長く使えるアプローチが残る。この左奥(①)狙いならダボ・トリの“負け戦”がなくなり、そういうプレーを積み重ねればスコアが安定するに違いありません。

■吉本 巧
よしもと・たくみ/1980年8月27日生まれ、兵庫県出身。「表参道ゴルフアカデミー」(東京都)の代表を務めるプロコーチ。14歳から単身渡米して世界最先端のノウハウを身に付けた。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」のレッスンも好評

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