英アングロ・アメリカンが銅事業集中目指す合理化計画、BHPの買収防止へ

Clara Denina Felix Njini

[ロンドン 14日 ロイター] - 英資源大手アングロ・アメリカンは14日、エネルギー転換の下で需要が高まっている銅事業に集中し、収益性の低い石炭やニッケル、ダイヤモンド、プラチナなどの事業を売却するか切り離す大胆な合理化計画を発表した。

オーストラリアの同業BHPによる買収提案を受け入れず、単独経営を維持していくための方針とみられる。

アングロは前日、BHPが示した2回目の買収案を拒絶。当初案から金額が引き上げられて430億ドルとなったが、依然として大幅な過小評価の水準だと一蹴した。

こうした中でアングロは、製鉄用の原料炭事業を手放すほか、南アフリカのプラチナ事業を分社化し、ダイヤモンド事業デビアスも売却するか切り離すと表明。これらの再編を通じて17億ドルの経費節減が期待できるという。

アングロのダンカン・ワンブラッド最高経営責任者(CEO)は、事業構造の転換や経費圧縮を通じて経営を劇的に簡素化することで、持続的で逓増的な企業価値の創造につながると述べた。

一方BHPのマイク・ヘンリーCEOは14日、アングロ買収案の妥当性を判断するのは投資家だと指摘。引き続き非公式なルートでアングロと協議していきたいとの考えを示した。

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