五輪王者ネイサン・チェン、宇野昌磨の引退を惜別「彼と競技でき光栄。僕だけなら無理なほど追い込めた」

引退会見に登場した宇野昌磨【写真:矢口亨】

宇野は14日に引退会見

フィギュアスケートの宇野昌磨(トヨタ自動車)が14日、都内で競技者としての引退会見を行った。男子シングルで平昌五輪銀、北京五輪銅と2大会連続メダルを獲得。世界選手権も連覇するなど、長らく日本男子を牽引してきた26歳に、北京五輪金メダリストのネイサン・チェン(米国)も労いの言葉を送っている。

米誌「ピープル」のローレンス・イー記者は自身のXで、競技者としての引退を決めた宇野に対するチェンのコメントを伝えた。

1997年生まれの宇野と、1999年生まれのチェンは長らく、国際大会で羽生結弦らを含めてトップを争う関係だった。チェンは「彼(宇野)の達成したこと全てを誇りに思います。彼にとって何が最善なのか彼自身は知っている。競技内外に関わらず、どこへ向かうのかとてもワクワクします」と労いつつ、今後の活動にも期待していた。

さらに「彼と競技できたことは光栄です。彼の存在のおかげで、僕自身だけだったら無理だったほど追い込むことができたんです。(羽生も含め)この信じられないようなアスリートたちのいる世代にいられてとても幸運です」ともコメント。切磋琢磨する間柄であったことに感謝を口にしている。

宇野は14日の引退会見で「ユヅ君(羽生)の引退、ネイサン(チェン)の引退もあり、ともに戦ってきた仲間たちの引退を聞いて、凄く寂しい気持ちと、取り残された気持ちがあったし、そういったところから自分も考えるようになった」とコメント。羽生とチェンについて「彼ら2人は僕にとっては雲の上の存在で、いつか同じ立場で戦いたいと常々思う2人でした」「(記憶に残るのは)2人の人間性の素晴らしさ」となどとも話していた。

THE ANSWER編集部

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