インフレなお高水準、まだやることある=カンザスシティー連銀総裁

[14日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は14日、米インフレ率は依然高水準で、米連邦準備理事会(FRB)はまだやるべきことがあると述べた。

シュミッド氏は連銀の農業関連会合の準備原稿で「時間の経過とともにインフレ率はFRB目標の2%に緩やかに戻ると予想している」とし、「このプロセスを忍耐強く見守る用意がある」と述べた。

「供給が追い付き、インフレを引き起こしている不均衡が解消するまでFRBは需要の伸びを抑える必要がある」と語った。2022─23年にかけての利上げで不均衡が緩和される兆しがあるとし、労働市場の過熱感は和らいでいるとの見方を示した。

労働力や商品、サービスの供給増加に伴いFRBはインフレ対策をしやすくなっている。ただ、シュミッド氏は単一のデータに重きを置き過ぎるべきではないと指摘。「金融市場の変動を助長するのではなく、むしろ緩和するような安定的な政策アプローチを選好する」と述べた。

米政府の借り入れ増加やその他の長期的要因は、金利がしばらくの間高止まりする可能性があることを示していると説明した。

「政策は適切な状態にあり、忍耐強く政策目標を達成する道を歩んでいる」とした。その上で「ただ、確かなことは何もなく、引き続き警戒と柔軟性が必要だ」と述べた。

FRBは今月、バランスシートの縮小ペース減速を発表したが、シュミッド氏は従来通りのペースを維持すべきとの考えを示した。

「縮小ペースを減速すべきではなかった」とし、「これまでのように縮小を続ける余地があった」と述べた。また、満期を迎えた保有資産の償還資金をより短期の国債に投資すべきとの見方も示した。

© ロイター