中国とブラジルの貿易額、1~4月は500億ドル超

中国とブラジルの貿易額、1~4月は500億ドル超

ブラジル・リオデジャネイロ港でのコンテナ積み降ろし作業。(資料写真、リオデジャネイロ=新華社記者/王天聡)

 【新華社北京5月15日】ブラジル・中国ビジネス委員会(CEBC)がこのほど発表した今年1~4月の中国とブラジルの貿易額は515億ドル(1ドル=約156円)に達した。両国の貿易規模は500億ドルを突破し、拡大の勢いを維持している。

 うちブラジルの対中輸出額は前年同期比8.8%増の327億ドル、中国からの輸入額は14.5%増の188億ドルで、139億ドルの黒字となった。

 ブラジルの主要輸入品目のうち、自動車・同部品は突出して伸び、うち完成車の輸入額は4.7倍の76億2千万ドルに上った。自動車用シートベルトは4.4倍、トランスミッションは2.2倍、バンパーは86%増、ワイパーは67%増だった。

 主要輸出品目のうち大豆、原油、鉄鉱石が上位3位品目となり、輸出総額の8割に迫った。牛肉と紙パルプの輸出も着実に伸びた。綿花は輸出額が14倍、輸出量が13.9倍にそれぞれ大きく伸び、6番目に多い輸出品目となった。

 CEBCがこれに先立ってまとめたリポートによると、ブラジルの対中輸出額は2030年までに1034億ドルに増える見通しという。主要輸出品目は鉄鉱石、銅、医薬品、電力設備、無機化学品、木製品。両国は貿易協力だけでなく、石油・天然ガス、電力、農業、インフラ、通信、科学技術などのサプライチェーン(供給網)の協力においても同様に豊かな成果を収め、両国関係の着実な発展、質の向上、高度化に寄与している。

 ブラジルは世界の農業大国として、農業・農産物分野で中国との協力を深化させている。同国の進んだアグリテック、良質で充足した土地資源、農業の発展に適した気候条件は、中国が備える整った農業の産業チェーン、精密な管理モデルという強みと、相互補完が可能である。

 両国の貿易は引き続き上向いている。中国は15年連続でブラジル最大の貿易相手であると同時に、輸出先市場、貿易黒字達成国でもある。ブラジルは中国にとって第9位の貿易相手である。中国税関の統計によると、23年の両国の貿易額は前年比6.1%増の1815億3千万ドルで、うち中国の輸出が4.3%減の591億1千万ドル、輸入が11.9%増の1224億2千万ドルだった。

 中国にとってもブラジルは、中南米の重要な貿易相手である。両国は今後、協力の質の向上と高度化を図り、クリーンエネルギー、デジタル経済、スマート製造などの新興分野を開拓する意向という。

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