掃海艦「あわじ」5年ぶりに寄港 津名港で催し、2千人楽しむ 艦内見学、自衛隊の制服試着も

見学客でにぎわう掃海艦「あわじ」の船上=淡路市生穂新島

 淡路島が艦名の由来となった海上自衛隊の掃海艦「あわじ」が、兵庫県淡路市生穂新島の津名港に寄港した。島への寄港は2019年以来、5年ぶり。11、12日に艦内の一般公開などがあり、計約2千人の家族連れらでにぎわった。(内田世紀)

 掃海艦は海中や海底にある機雷の除去などが任務。あわじは、船体に繊維強化プラスチックを用いた掃海艦として建造され、17年3月に横須賀基地(神奈川県)に配備された。

 淡路島へは同年4月に初寄港した。その後、船体の磁気を測るため年2回ほど淡路市の仮屋磁気測定所を訪れ、寄港時は住民有志の後援会が歓迎会や交流イベントを企画。一方、新型コロナ禍で20年以降は接岸や乗組員の上陸を自粛した。

 今回は交流イベントとして、乗組員の解説を聞きながら艦内を巡る特別公開などを実施。参加者は船を動かす機器が並んだ艦橋や、機雷を撃つ機関砲が据えられた甲板を見て回った。自衛隊の制服を着て写真を撮るコーナーや、あわじの昼食を再現した「金曜日のカレー」の販売もあった。

 「自衛隊の仕事に興味がある」という淡路市立学習小学校4年の男児(9)は「爆弾を処理する仕組みが分かった。人の安全を守る仕事はかっこいい」とうれしそうだった。艦長の志鎌寿透(としひで)3等海佐(42)は「命名の地を訪れるのは特別な思いがある。久しぶりの寄港を多くの人に喜んでもらい本当にありがたい」と話していた。

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