買った米、袋のまま保管しないで! メーカーの注意に「ヒッ…」

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あなたは米をどのようにして保存していますか。米は生鮮食品なので、誤った方法で保管すると、劣化したり、食べられない状態になったりすることもあります。

では、米はどんな方法で保存するといいのでしょうか。

『あかふじ米』で有名な米穀卸売会社である、株式会社神明に聞いてみました。

米の適切な保管方法

――米を米袋のまま保管してもいい?

お米は、気温や湿度に影響を受けやすい食品です。

お米の品質に影響をおよぼす要素としては、虫の発生、水濡れによるカビの発生、直射日光や乾燥した空気によるヒビ割れ、酸化による食味低下、臭いの吸着などが考えられます。

お米の袋には通気のための穴が開いているため、米袋のままの保管は好ましくありません。

――米びつに保存すべき?

米びつは計量しやすく便利ですが、容器の内部に糠(ぬか)や米が残りやすく、虫の発生源となる場合があります。

米びつで保存する場合は、内部に古い米や糠がたまらないよう、お米の重ね入れを避け、一度お米を使い切ったら、必ず内部の清掃を行ってから新しいお米を補充しましょう。

――おすすめの保存方法は?

当社では、密閉可能な容器に入れて臭いが移らないようにして、湿気のない、通気のいい冷暗所に保存する方法をおすすめしています。

例えば、冷蔵庫内では野菜室がお米の保管に適しています。

容器は密閉できるだけでなく、外から中の状態が見える透明な容器が好ましいです。

適切な容器がない場合は、使用済みのペットボトルをきれいに洗い、しっかりと乾燥させてから使うといいでしょう。

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精米から約1か月を目安に食べよう

――お米の保管でのNG行為は?

お米は、気温や湿度に影響を受けやすい食品です。カビの発生原因となる、水気の多い場所、濡れる可能性があるキッチンシンクの下などに保管するのは避けていただきたいです。

炊く前のお米、つまり精米が臭いを吸着することで、炊き上がりの香りに影響が出る可能性があります。

生ゴミの近くや灯油ストーブなど、臭いが強いものの近くに保管するのも避けたほうがいいでしょう。

――保管している米はいつまでに食べきるといい?

玄米のままの保存であれば、鮮度を長期に渡り維持できますが、精米すると時間の経過とともに酸化が進み、風味が損なわれていきます。

保存方法や気温にもよりますが、おいしく食べられる目安としては、精米から約1か月です。

お米も野菜と同じ農作物なので、消費期限の記載はありませんが、精米時期は記載されているので、確認しましょう。

また、脱気包装や窒素充填など製品袋内の酸素を取り除いて精米後の鮮度を維持している商品もありますが、開封後は酸化が進みます。

一般的な精米と同じく、開封後は早めに食べるようにしましょう。

続けて、「特に夏場は気温が高く、劣化が進みやすい時期です。買い置きは控え、購入したお米はなるべく早めに消費してください」とアドバイスがありました。

――保管の際にトウガラシは入れたほうがいい?

米につく虫はトウガラシの香りが嫌いなため、外から侵入する虫に対しては、有効な手段です。

ただし、生のトウガラシは水分を含んでいるため、カビの原因にもなります。

トウガラシを入れていても、保存環境や期間によっては、100%虫を除去することはできませんので、やはり精米から1か月程度で新鮮なうちに食べきれる量を買い足していくことをおすすめします。

米は保管する環境次第で劣化が早く進んだり、炊き上がりに影響が出たりします。

ご飯をおいしく食べるためにも、本記事を参考に、保管方法や場所を見直してみてはいかがでしょうか。


[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]

取材協力

株式会社神明

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