中国人民銀、1年物MLF金利据え置き 差し引き供給ゼロ

[上海/シンガポール 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は15日、1年物中期貸出制度(MLF)を通じて金融機関に1250億元(172億8000万ドル)を供給し、金利は市場の予想通り2.50%に据え置いた。

ロイター調査では市場関係者32人中27人が金利据え置きを予想していた。

今月は1250億元相当のMLF融資が満期を迎えるため、差し引きで供給・吸収ゼロとなる。

アナリストはMLF金利据え置きについて、人民銀行が為替の安定を重視していることを示すものだと指摘する。

人民元は今年、相対的な利回りの低さなどから対米ドルで約1.9%下落している。

INGのエコノミストは金利発表前のリポートで「低インフレ、信用収縮、マネーサプライの伸び鈍化、民間投資低迷を示す最近のデータは、実質金利が依然高すぎるほか、預金準備率(RRR)引き下げの効果が薄れつつあることを示唆し、利下げの強い論拠を示している」と指摘した。

一方で「今年は為替の安定が重要な留意事項になっており、当局者は利下げする前に海外の金利引き下げが始まることを望むだろう」とした。

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