「もったいない」を商品化 廃ろうそくやイノシシ肉…長崎北高生が7点開発

開発した商品を手に笑顔を見せる長崎北高生=長崎市桜町、長崎商工会館

 県立長崎北高(長崎市小江原1丁目)の3年生が「長崎のもったいないものを生かすゼミ」で商品開発に挑戦。9日に同市内で報告会を開き、廃棄されるろうそくを使った「架け橋キャンドル」やイノシシ肉を使った「長崎ししみそ」など7商品を紹介した。
 同ゼミは総合的な探究の時間の一環として昨年4月から約60人が七つの班に分かれて取り組んできた。
 「架け橋キャンドル」は長崎市で開いているイベント「平和の灯」で使われた後、廃棄されるろうそくを再利用。フィールドワークでは、どんなろうそくが売られているのかなどを調べ、手に取ってもらいやすいようにキャンドルだけでなく、受け皿のデザインにもこだわったという。
 収益は難民として暮らすミャンマーの子どもたちに絵本を届ける事業の財源として役立てるという。商品名には長崎と難民をつなぐ平和の架け橋になればとの思いを込めた。
 長崎ししみそは、捕獲されたイノシシのほとんどが焼却されたり、埋められたりしている点に着目。手軽でなじみがある商品にしようと、みそとの組み合わせを考えたという。
 このほか、だしパックや放置されている竹林の問題解決につなげようと、竹炭を使ったメロンパン、クッキー、廃棄される高島トマトを活用したドレッシング、みそも商品化。販路拡大につなげようと、レシピなどを紹介したウェブページを作った班もあった。
 開発には長崎市でみその製造販売などを手がけるEN(内藤恵梨代表取締役)など多くの企業や団体などが協力。ししみそを担当した今市屋晴音さん(17)は「肉がゴロゴロと入っている。レタスや生ハムなどと一緒に挟んだサンドイッチがお薦め」と話した。

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