カズレーザー 肉体労働やエンジニアですらAIが担う!?AI技術の最前線を紹介…最後まで人の手に残る仕事とは

カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が14日に放送された。『2024 超話題の本から読み解く新時代の生き抜き方」というテーマの今回。「東大で一番読まれた大ヒット本 最新!生成AIが奪う仕事は???」という講義では、『生成AIで世界はこう変わる』(‎SBクリエイティブ)の著者、AI研究者の今井翔太氏が出演し、進化を続けるAI技術を紹介、きたるAI社会について、自身の予測を語った。

AI研究者 今井翔太

ここ数年で、劇的な進化を遂げているAI技術。今やその成長スピードは、スペシャリストの今井氏ですら追い付けないほどだといい、本を執筆中も、「出版されるまで変わらないでくれ」と、気が気でなかったという。実際、今年の2月にはOpenAI社より、超リアルな動画が生成できる『Sora』が発表され、さらに同社は今年の夏、ChatGPTの新バージョン、GPT-5のリリースを控える。ほかにも大林組が独自開発した、建物の手書きのスケッチと簡単なテキストを入力するだけで、精巧なデザインイラストの生成が可能な『AiCorb(アイコルブ)』や、人が話している動画データに合わせ、音声を好きな言語に自動翻訳、さらに声質と口元の動きも違和感なく調整する『HeyGen』など、その変化は目まぐるしい。

そんな止まらないAI新時代に、人間の仕事はどうなってしまうのか。今井氏によれば、大工や農家など、身体を使った仕事が影響を受けづらい反面、金融アナリストやエンジニアなど、高学歴で高いスキルを持つ人が従事する傾向の、賃金が高い仕事ほど、AIによる自動化を受ける可能性が高いという。ここ数十年で生まれた生産性の高い仕事ほど早く影響を受けるとのことで、スタジオからは驚きの声が相次ぐ。

一方、なぜ体を使う、肉体系の仕事が置き換わりづらいかといえば、理由は数値化の難しさにあるとのこと。Web上のテキストや、SNS等に投稿された画像などに比べ、肉体系の仕事の場合はデータ学習をさせることが、現在ではまだまだ困難なのだという。しかし今井氏は、これが5年後の話となると、肉体労働系の仕事もAIが担える可能性があると明かした。

今井氏によれば、現在は十分な数値化が困難な肉体労働も、人間の動きを細かく分解することで、データ化をすることは可能とのこと。膨大なデータから学習することによって成功したことから、データが今後、蓄積されていけば、人間の肉体の動きすらも再現ができるようになる可能性を示した。実際に、中国の企業では、自動車工場で自社の人型ロボット運用テストが始まっている例もあるようで、人間のように疲労によるパフォーマンスの低下がない点が優れているようだ。

肉体労働すらもAIに置き換わる可能性があるということで、「これ結局、現状で一番残りやすい仕事っていうのは、どれになるんですか?」という質問が出ると、今井氏は「人間にしかできない」仕事が残るだろうと予測する。税理士や弁護士など、資格が必要で、専門知識をもって人間が最終的な承認をする士業や、心理療法士や接客業など、人間の心理を扱う職、また失敗をしないAIだからこそできない、タレントやYouTuberなどの視聴者が応援したくなるような職業も置き換わりづらいことが予想されるとした。

講義を受けてカズレーザーは「俺の理想はAIに全部仕事とか投げて、ずっとのんびりしたいんですけど、何か意外とそれできなそうですね」とコメント。この発言に専門家は「将来的にはそういう社会にすべきだと思ってます。技術的にもう食料無限に生み出せるとか、あと、ベーシックインカムみたいに、賃金を働かなくて持ってくるみたいな、そういう社会設計の理想郷ですね、働かなくてもいい社会みたいなのが出てくるかもしれません」と返したが、カズレーザーは「でも、SFだと理想郷って、たいがい滅びますよね」と発言し、笑いを誘った。

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