中国と湾岸諸国の貿易協定、サウジが国内産業への影響懸念=関係筋

Alexander Cornwell

[ドバイ 14日 ロイター] - 中国と湾岸諸国との自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉は停滞している。サウジアラビアが、中国から安価な製品が輸入されれば国内産業の発展に影響を及ぼすと懸念していることが背景にある。関係筋が明らかにした。

サウジは過去2年間、湾岸協力会議(GCC)と中国の貿易協定締結に向けた取り組みを後押ししてきた。

ただ、交渉に詳しい5人の関係筋によると、輸入関税免除のために中国が提示した商品リストにサウジが難色を示したため、交渉は暗礁に乗り上げているという。

サウジでは新たな製造業が生まれており、政府は民間部門の活性化に向けた経済計画の一環として、パソコン向け半導体からタイヤまで、あらゆる製品をいずれ国内で製造することを目指している。

しかし安価な中国製製品が輸入されれば、国内製造業が打撃を受け、自国の産業課題に影響が及ぶと懸念しているという。

サウジ政府、GCC事務局、中国商務省は貿易協定交渉に関するロイターのコメント要請に応じていない。

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