自由の女神は「絶妙に曇り…」 西村優菜が“好き”なコースで求めるショット力

自由の女神が見守る地で、西村優菜が奮闘を誓った(撮影:ALBA)

<ミズホ・アメリカズオープン 事前情報◇14日◇リバティ・ナショナルGC(ニュージャージー州)◇6675ヤード・パー72>

オフィシャルホテルがあるマンハッタンからリバティ・ナショナルGCまで、選手は船で出勤する。およそ片道25分の“航海”では観光船さながら、『自由の女神』の目の前を通る。西村優菜は「この2日間、絶妙に曇りなんですよね(笑)。船で上に上がったらきれいに撮れるけれど、曇っちゃった」と言って笑ったが、ニューヨークの市街地からかなり近いコースでプレーできることは楽しい。

「去年回ったなかでも上位なくらい好きなコース。景色がいいというだけなんですけど(笑)」。ルーキーイヤーで米女子ツアーを一周し、とりわけ思い出に残る地に戻ってきた。昨年はトータル1オーバー・31位タイ。「難しい印象はある。去年よりもグリーンがやわらかくてスピードも出ていないので、スコアが出てくるセッティングじゃないかな。雨の影響もあるかも」。月曜日から2日間でハーフずつを確認し、15日(水)にはプロアマでアウト9ホールを回る。

一時帰国して出場した日本ツアー「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」からショットの不調を感じ、その原因を模索する時間は続いている。「しっくりきたのはないし、まだ不安はあるんですけど…」と正直な気持ちを吐露する一方で、「この2日間、いい練習はできていると思います。“これでいってみよう”みたいなのはあります」と兆しもある。

決勝ラウンドでは全米ジュニアゴルフ協会(AJGA)との連携でプロ2人に対してジュニア1人が同組でプレーする。「すごく面白い。わたしはプロとしてここにいるけれど、ジュニアの子たちからしたら、LPGAでトップの選手とプレーできるのってすごくいい機会。いい大会だなと思う」。そのためにも、予選通過はマストだ。

「グリーンもタフで傾斜があるし、極端に小さいところもある。ショットが大事になる」とスコアメイクにはショット力がカギを握る。開幕まで残り1日。ショットの修正にフォーカスを当てながら、「景色を楽しめる余裕があるといいな」と最高のロケーション、最高のコースで4日間戦い抜くことを目指す。(文・笠井あかり)

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